メキシコに新工場建設に対して「ありえない!」とトランプ大統領の口撃にさらされていたトヨタ自動車。日本を代表する企業であり、製造業の要だけに米国への投資が注目を集めています。

その後、2019年の秋から「ハイランダー」の年間生産能力を4万台増強し、インディアナ工場への設備の更新や新規導入を発表。さらに、今後5年間で北米に100億ドルもの投資も表明しています。

さらに4月10日、トヨタはアメリカのケンタッキー工場の刷新に向けた13.3億ドルの投資を発表しました。

今回の投資は、「TNGA」をベースとした初の北米生産車である新型「カムリ」の生産に向けて工場を刷新するもの。また、設備更新や新塗装工程導入など、生産工程の最新鋭化・効率化を通じ、工場全体の競争力強化を図るとしています。カムリはトヨタ(北米向け)の屋台骨を支えるモデルですから以前からの計画通りだと想像されます。

しかし、13.3億ドルという投資額は、自動車会社による同州での投資としては過去最大規模。それ以外の業種をあわせても、過去2番目に大きい投資で、今回の投資とレクサス車生産などで2013年に公表した5.3億ドルの投資を合わせると、ここ4年間で公表した投資額は約18.6億ドルに達するそうです。

北米トヨタのジム・レンツCEOは先述したように

「今回の投資は、今年1月に公表した今後5年間における米国への100億ドルの投資計画の一環であり、これまでトヨタが60年以上にわたり米国で行ってきた約220億ドルの投資の上にさらに積み重ねていくものです。TNGAの導入により、さらなる低燃費化、キビキビとした走り、走行安定性や乗り心地の向上など、もっといいクルマづくりを進めていきます」

とコメント。

気になるトランプ大統領の反応ですが、今までトヨタが対米投資を表明してもスルーされてきましたが、今回は初めて反応。

「ケンタッキー工場へ13億ドルを投資するというトヨタの決定は、現政権下において、製造業が経済環境の大幅な向上に自信を持っていることを改めて示すものである。また、最近の全米製造業者協会による2017年展望調査において、楽観的な見通しを示した製造業者の割合が数か月前より37%上昇し、現在93%となっている結果に同調するものである」-アメリカ合衆国大統領Donald J. Trump(ドナルド・J・トランプ)

と、トヨタがコメントをリリースに掲載しています。

さらに、ケンタッキー州選出の上院議員もこれまでの投資と雇用への貢献、今回の投資について高い評価をしているコメントも列記されています。

トヨタの投資の表明、ロビー活動が実を結びつつあるのかもしれませんが、すでに200万台以上を米国で生産しているトヨタ。日本国内の300万台生産を死守できるのかも大きな課題になりそうです。

(塚田勝弘)

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