4月11日6:00(すべて日本時間)の時点で、1ドル110円88銭だ。前日の同時刻が1ドル111円8銭ほどであったので、やや円高ドル安で推移している。最高値で1ドル111円58銭までつけたが、ニューヨーク市場でドルは大きく値を下げた結果である。

 10日12:00ごろ、オーストラリアで講演したブラード・セントルイス連銀総裁は、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁と並ぶハト派で知られている。利上げに否定的な2人だ。そのブラード・セントルイス連銀総裁が「利上げは差し迫ったものではない」とのコメントを発表した。ここからドルは売られていく傾向になる。10:00には1ドル111円58銭までつけていたが、声明後、1ドル111円18銭まで徐々に下げていった。しかしイエレンFRB議長のコメントへの期待感もあり、21:20ごろには1ドル111円41銭まで回復した。

 23:00に発表された3月労働市場情勢指数は0.4ポイントと、予想の0.8ポイントを下回った。10年債券利回りも2.395%から2.375%に下がる。市場は反応し、ドルは売られ、1:00には1ドル110円81銭まで下がっている。期待されたイエレンFRB議長のコメントは5:00ごろに発表された。「アメリカ経済が健全であること」「アメリカ経済は緩やかなペースで拡大を続けるだろう」「利上げは徐々にしていくことが適切」という利上げには前向きな姿勢が見られたことで一時ドルは上昇、1ドル111円12銭をつけた。しかしすぐに反発でドルは売られている。やはり地政学的なリスク回避の動きも強い。期待と不安の綱引きは今なお続いている。

 本日のアメリカでは経済指標の発表などがほとんどないために材料薄である。12日2:00に10年債入札、そして2:45にはハト派の1人であるカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の講義も控えてくる。ブラード・セントルイス連銀総裁のように利上げペースアップに反対の意見を述べるようなら、市場は嫌気からドル売りの動きになってくるだろう。総じて全体的に材料薄から動きに乏しい市場になってくるだろうが、北朝鮮の情勢などいつ何時サプライズが起きるかもしれず、目が離せない状態が続くことになる。