米アマゾン・ドットコムは今年に入って、矢継ぎ早に大規模な雇用拡大策を発表しているが、今度は3万人を超える規模で、パートタイム従業員を新規雇用すると発表した。

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福利厚生もしっかりと

 海外メディアによると、同社がパートタイム従業員の雇用に関して、情報開示するのはこれが初めて。同社のワールドワイド・カスタマーサービス担当副社長のトム・ウエイランド氏は、急速に増え続ける顧客に対応するため、と説明している。

 アマゾンが4月6日に公表した広報資料によると、同社は現在米国で4万人のパートタイム従業員を抱えているが、今後1年間でその数を約1.8倍に増やす。

 新規雇用する約3万人のうち、2万5000人は米国の配送センターや仕分けセンターで勤務し、残りの5000人は「バーチャル・カスタマーサービス」と同社が呼ぶ、在宅で顧客対応する部門に配置されるという。

 その主な業務内容は、電話のほか、電子メール、チャットでの顧客対応を行うことだと、米ウォールストリート・ジャーナルは伝えている。

 また、これらのパートタイム従業員は週20時間以上働くことが可能で、その場合、フルタイム従業員と同様に、各種の福利厚生のほか、「キャリア・チョイス」と呼ぶ研修プログラムも受けられる。

 このプログラムは、受講料の95%をアマゾンが前払いするというもので、その分野はアマゾンにおける仕事と関連のないものも選択可能。例えば、CAD(computer-aided design)、工作機械技術、看護など多岐にわたると同社は説明している。

米国で10万人超の新規フルタイム従業員

 アマゾンはこれに先立つ今年1月、米国で10万人を超える規模でフルタイム従業員を雇用すると発表したが、今回の新規雇用は、この計画を拡大するものとなる。

 アマゾンによると、米国におけるアマゾンの従業員数は2011年時点で3万人だった。これが昨年末には18万人と、5年で15万人増えた。さらに来年半ばには28万人を超える規模になる見通しだと、同社は説明している。

 このほか同社は今年2月、英国で約5000人のフルタイム従業員を採用する計画も明らかにしている。

(参考・関連記事)「アマゾンが米・英で大規模な雇用拡大策」

全世界の従業員数、48%増の34万人に

 前述のウォールストリート・ジャーナルの記事によると、アマゾンの全世界における従業員数は昨年1年間で48%増加し、34万1400人となった。

 同社は有料プログラム「Amazon Prime」の会員を増やすことで、顧客の囲い込みを図っているが、そのマーケティング戦略で重要になるのは、物流施設をできるだけ多くの顧客の近くに置くことだと言われている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、アマゾンはその戦略どおり、ここ数年間で数十に上る物流施設を新規開設してきた。これに伴って、同社の従業員数は急速に増えているという。

筆者:小久保 重信