ヨガの基本(入門編):正しい呼吸法を覚えよう

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暖かい陽気の日も増え、新しいことをスタートするには最適な季節ですね。ヨガはずっと気になってるけどきっかけがなくて……という方は、今初めてみませんか? 新しい環境での生活が始まっている方も、心と身体を調整してくれるヨガはとてもお勧めです。

今回はヨガインストラクターとして指導歴12年の筆者が、ヨガの基本についてご紹介するシリーズの1回目として、まずはヨガの基本中の基本、“呼吸”についてご紹介します。まずは呼吸法から日常生活に取り入れてみてくださいね。

ヨガは呼吸に始まり、呼吸に終わる

ヨガにもポーズによっては、ストレッチと変わらずエクササイズ効果の高いものもたくさんあります。ではヨガが一般的なエクササイズやストレッチと違うところは何でしょうか?

それはヨガが呼吸と体と心を一つに調和させることによって、自分自身の内側へと意識を向ける“精神面”と“肉体面”、両方にアプローチをするところ。どのヨガレッスンに行ってもまずは呼吸について説明され、呼吸を意識したレッスンが進められるのもそのためです。

まずは基本となる“腹式呼吸”から

ヨガの呼吸法にも実は様々なものがあり、目的別や流派によっても異なりますが、まずは普段意識しない呼吸とじっくり向き合うためにも、基本となる”腹式呼吸”にチャレンジしてみましょう。

<正しい座り方>

深い呼吸をするために、姿勢を整えましょう。

(1)正座かあぐらの姿勢で座ります(それが難しい方は椅子に真っすぐ座りましょう)。

(2)頭の重みを意識します。さらにその頭を支える首から腰までの太い背骨を意識します。背骨は緩やかなS字のカーブを描いていますので、そのカーブを縮めないように、頭と首を軽く上方へ伸ばします。

(3)自然な形で姿勢を整えたら、体を力ませないようにし、体の中心のとなる丹田(おへそから指三本分ほど下)に意識を置くようにします。

猫背やお腹を突き出す姿勢では呼吸が深く入ってきませんのでご注意ください。

画像:上村 由夏

<腹式呼吸の方法>

ヨガの呼吸法は基本的には鼻呼吸で行います。鼻から吸って鼻から吐いての一連の流れを、全て呼吸を意識しながら行いましょう。

(1)両手を下腹部に当て、鼻呼吸でゆっくり深い呼吸をしていきます。

(2)息を吐きながらお腹をへこませ、息を吸いながらお腹を膨らませます。呼吸によって動くお腹を自覚しましょう。

画像:上村 由夏

(3)呼吸に慣れてきたら、息を細く長く保つようにして、1カウントを1秒とし、8カウント吐く、4カウント吸うを繰り返します。

(4)さらに慣れてきたら、カウントを増やし、10カウント吐く、5カウント吸うで行ってみてください。

浅い呼吸に慣れてしまった方は、吸う息で膨らみ、吐く息でへこむお腹の動きが逆になっている場合も多々あります。最初はお腹の動きと呼吸を合わせるのが難しいかもしれませんが、そんなときは一度仰向けになって行ってみるとコツをつかみやすいですよ。

忙しく日々の生活に追われていると、ついつい呼吸は浅くなりがち。深い呼吸を取り入れながら自分と向き合う時間を作ることで心と身体のリラックスにも繋がりますので、試してみてくださいね。

【画像】

※ 上村 由夏

【筆者略歴】

上村 由夏

「マナヨガ」代表。オリジナルのマナメソッドを発案。本来持っている個性や美しさを引き出すと定評がある。またラジオパーソナリティとして心身の美しさをテーマとした番組を担当。