年齢を重ねるごとに恋愛の経験も増え、その数だけ出会いと別れがあるもの。なかには、「一度別れた彼ともう一度付き合い直した」という経験がある人も少なくないのではないでしょうか。

何らかの理由で一度は離れてしまっても、一度は本気で大好きになった人。オトナ女子に復縁のキッカケを聞いてみました。

5年ぶりに再会して、いきなりプロポーズ

知佳(仮名)・32歳・飲食系社員

彼と出会ったのは、大学生だった20歳の頃からバイトをしていた飲食店。彼はそこの社員でした。常にみんなのことを考え、場を盛り上げるのがうまく、「お客様はもちろん、みんなを幸せにしたい」考える人で、ずっと尊敬していました。しばらくは社員とアルバイトの関係でしたが、バイトを初めて半年が過ぎた頃の飲み会がキッカケでいろいろと話すようになり交際がスタート。私が社会人になってバイトを辞めたあとも交際は続き、気づけば4年が経っていました。

しかしその頃、彼がアメリカにある海外店舗のマネージャーに昇格することになり、ロサンゼルスと東京の遠距離恋愛がスタート。離れてからは連絡が少なくなり、寂しくて耐えられなかったので私から別れを告げました。

嫌いで別れたわけではなかったので、破局後もたまに連絡をとりあい、うすく繋がっていましたが、離れていたので会うことはありませんでした。

破局から3年の月日が流れ、27歳になった私は、「留学して英語を学びたい」という夢を諦められず、会社を退職して留学を決意。半年間のフィリピン留学から帰国してからは、それまで身を置いていたアパレル業界からデザイン業界に転身しました。

デザイン会社に勤めて2年が経ち、仕事が慣れ始めた頃、留学時代の友人から一本の連絡が。彼女は外資系勤務で「アメリカのロサンゼルス支社勤務になったから、遊びにおいでよ」とのお誘いでした。二つ返事でOKしたところ、偶然にも彼から「元気にしてる?」と1年半ぶりに連絡が。「今度アメリカに遊びに行くよ」と伝えると、「久しぶりに会おう」と返信があり、5年ぶりの再会を約束しました。

5年ぶりに見る彼は昔よりも男らしくなっていて、「海外生活の苦労が今となっては自信に繋がったんだろうなぁ」という印象を受けました。合流後は彼がオーナーを務める創作和食レストランに向かい、2人でディナータイムを過ごしました。私の好みをよく知る彼は、私の好物ばかりを注文してくれました。食事中は、留学時代の話や転職後の仕事の話など、離れていた5年を埋めるように会話を楽しみました。

ディナーも終盤に差し掛かり、デザートを食べていると、彼が改まった様子で「知佳、大事な話があるんだけど」と一言。「どうしたの?」と聞くと、彼が急にひざまずき、ポケットから指輪を取り出してプロポーズを始めたのです。

「俺と結婚してほしい。5年ぶりに再会して急にプロポーズされて驚くかもしれないけど、この5年の間、知佳を忘れたことは一度もなかった。誰に出会っても知佳のことを思い出すし、俺には知佳しかいないって思った。だからもう離れたくないし、知佳とずっと一緒にいたい。だから俺と結婚してください」

まさかの展開に驚きましたが、「いつもまわりの人のことを気にかけ、常に人の幸せを考えられるこの人となら、きっと幸せな家庭を築いていける」という確信あったので、その場でプロポーズを承諾しました。

その後はしばらくアメリカと日本の遠距離交際でしたが、両親への挨拶やビザの申請など必要な手続きを済ませて昨年ついに結婚。私も渡米し、今はロサンゼルスで彼と暮らしています。

正直なところ、復縁した頃は彼に対して恋愛感情はなく、「家族」という感覚でした(笑)。でも、今は大好きです♡ 私を大事にしてくれる彼に感謝していますし、何より一緒にいると笑いが絶えないんです。毎日が楽しくて幸せです。

別れた後に妊娠が発覚

彩乃(仮名)・26歳・外資系企業勤務

私の猛アプローチにより、付き合い始めた彼は8歳年上でバツイチ。業界トップの企業に勤めていてバリバリ仕事ができる人だったので、同じ業界の人間として尊敬できるし、刺激ももらえました。

ところが、関係に馴れたせいか、交際5ヵ月がすぎた頃から「私に手を抜き始めたな」と感じるように。例えば、最初はマメだった連絡も頻度が少なくなったり、一緒に海外旅行をするにしても前日まで宿泊場所や待ち合わせ場所の詳細がこなかったり……。そういう小さなイライラが重なり、私から別れを告げました。

そして、破局してひと月半がすぎた頃に妊娠が発覚。「最近、なんか体調悪いなぁ……」と感じる日々が続いて、「まさか」と思いながら産婦人科に行くと、大当たりだったんです。

「とにかく彼に話そう」と話し合いをすることに。会うと、彼は「至らない俺のせいで別れてしまったけど、今でも彩乃のことを愛している。今度はちゃんと大事にするし、彩乃と子どもを幸せにしていきたい」と反省モードで、結局復縁することになりました。

その後はトントン拍子で入籍。妊婦検診のたびに病院についてきてくれて、エコーを見ながらふたりで感動して号泣(笑)。一度「別れる」と心に決めた経験があったからこそ、おたがいのことを前より大切に思うようになりました。来月にはいよいよママとパパになるふたり。赤ちゃんがつないでくれた縁をこれからも育んでいきたいと思います。

3ヵ月間「好きなところを3つ」伝え続けて

恭子(仮名)・32歳・広告代理店勤務

共通の友人が飲み会で紹介してくれた彼。3歳上で、穏やかな性格で頭もよく、仕事ができる人でした。肉食女子の私が猛烈にプッシュして付き合い始めることになったのですが、交際開始から2年が過ぎた頃、結婚を意識しながらも、なんとなく彼に対して物足りなさを感じるように……。

もともとワイルドな人が好みだった私は、ちょうどその頃あらわれたどタイプの男性が気になり始め、何かにつけて比べるようになってしまったんです。彼は本当に優しくていい人だったので、友達からは「別れない方がいい」とアドバイスされていましたが、私から別れを告げました。

その後、そのワイルドな男性とはイイ感じになったものの、やはり彼も肉食系。モテるがゆえに落ち着く様子もなく、結局うまくいかずに、別れたことを後悔しました。

全部自分のワガママ。それは痛いほどわかっているけれど、元彼とヨリを戻したい。自分の身勝手ぶりには正直、嫌気がさしましたが、「絶対に彼と復縁する。そのためならどんな努力もする」と心に決めました。

それからは毎朝、「おはよう」の一言と、「好きなところ」を3つLINEで送り続けることに。たまに「ありがとう」と返信してくれる日もあれば、既読スルーされる日が続いたことも。とにかく、めげずに3ヵ月続けました。

すると、時々仕事が忙しくて朝に LINEを送れず夜になってしまった日は、「あれ?今日はこないぞ?」と彼も感じるようになったそう。やがて彼から「ありがとう」以外の返事が届くようになり、昔のようにデートを重ねて復縁することに。昨年から同棲を始め、今月入籍します。

5年の沈黙期間を経た「ありがとう」

美波(仮名)・29歳・IT企業勤務

彼は大学のサークルの先輩でした。私が21歳の時から、社会人になったあとも付き合い続け、気づけば2年が経過していました。でも、その頃から連絡があまり来なくなり、会っても「様子がおかしいな」と感じるように……。

ある時、彼から「話したいことがある」とカフェに呼び出されて、突然別れを告げられたんです。

「年下の女の子から告白された。その子は精神的に弱い子だからほっとけない。美波は強い子だから俺がいなくても大丈夫だけど、その子は俺がいないとダメなんだ。だから別れてほしい」

私は一瞬で頭に血が上り、ドラマのワンシーンのようにその場で彼の頭に水をぶっかけ、店をあとにしました。

その後、彼と彼女がどうなったかは知りませんが、別れて以降、毎年、私の誕生日には彼から「誕生日おめでとう」のメールが届くように。もちろん完全無視してました。

そして5年の歳月が過ぎて……

その間、私自身も他の男性とも付き合っていましたが、なかなかしっくりくる相手に巡り会えず。ふと、「5年も経ったし、一度くらい返事してもいいかな」という気になり、28歳の誕生日に「ありがとう」と一言だけ返信したら、彼から電話が。久しぶりに聴く彼の穏やかな声に、懐かしさと心地よさを思い出して再会することに。何度かデートを重ね、「やっぱり一番しっくりくるのはこの人だ」と確信して、復縁しました。そして、昨年ついに入籍しました。

別れたあの日、私は本当に傷ついたし、まさか彼とヨリを戻す日が訪れるとは思いもしませんでした。でも、人の心って時間と共に変わるんです。5年が過ぎて、やっと「許してもいい」と思えるようになったんです。私たちは復縁に5年かかりましたが、それも必要な時間だったんだと今は思います。

別れた原因、復縁のキッカケはさまざまでしたが、ご縁がある人とは一度離れてもまた出会えるもの。そして、ふたりで積み重ねた思い出は、ずっとおたがいの記憶に残り続けます。

大人の恋だからこそ、一つの選択肢として浮上してくる「復縁」。タイミングや相手の心など、自分の努力ではどうにもできない要素も多いけれど、チャンスを時間に委ねてみるのもアリと言えそうです。

(ウートピ編集部)

ウートピ編集部