英国女性の約10人に1人が性交痛で悩んでいることがロンドン大学の調査結果によって明らかになった。

これは、2010〜2012年に16〜74歳女性8869人を対象に英国産婦人科学会が行なった「性行動とライフスタイルに関する第3次全国調査」を同大学が分析したもの。国際産婦人科学会誌「International Journal of Obsterics and Gynaecology」(電子版)の2017年1月25日号に発表された。

論文によると、対象女性8869人のうち、過去1年に性交があったのは6669人(75.1%)で、このうち性交時の痛みがあったと答えた割合は7.5%だった。1.9%は「6カ月以上痛みが続く」「苦痛を感じるほどの痛みがしばしば起こる」など病的な痛みがあると回答していた。性交時に痛みがあると回答した割合が最も高い年齢層は55〜64歳(10.4%)と16〜24歳(9.5%)。

また、「最近は性交がない」と回答した「セックスレス」の1708人のうち2.1%は「性交時の痛みや痛みへの不安のために行為を避けている」と答えた。性交時に痛みがあると答えた女性は、そうでない女性に比べ性生活に不満を持つ割合が約3倍多かった。

研究グループのキャサリン・ミッチェル博士は論文の中で、こうコメントしている。

「今回の調査では、生殖可能な期間の初期と後期、つまり若い女性や閉経期を迎える女性に性交時の痛みが強まることがわかりました。性交時に痛みが続く場合には医師に相談することが重要です。女性の性交時の痛みは、多く見られるにもかかわらず、見落とされる傾向があります。原因が複雑なため、診断や治療が困難なことが多いからです。このデータは、医療界が総合的にアプローチをし、患者を支援しなければならない段階にきていることを示しています。性行動に関する診療を苦手とする医師への教育、支援も必要です」