豪アデレード大学提供のハチの写真(2017年4月7日提供)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ハチの視力はこれまで考えられていたよりもずっと良く、近づいてくる天敵から逃れたり、ぶつからずに飛んだりすることを可能にしているとする研究論文がこのほど発表された。

 ハチが色を識別できることはこれまでにも分かっていたが、今回、その視力が先行研究での結果よりも約30%良いことが新たに判明した。

 豪アデレード大学(The University of Adelaide)メディカルスクールのスティーブン・ウィーダーマン(Steven Wiederman)氏は、これまでの研究が薄暗い実験室の中で行われていたことに気づき、今回、セイヨウミツバチの行動を日の光の下で観察した。

 研究論文は6日、英科学誌ネイチャー(Nature)系のオンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に掲載された。この中でウィーダーマン氏は、「太陽の光と研究室の光とでは、まったく環境が異なる。結果として、視力に解剖学的、生理学的な変化が生じた」と説明している。

 研究では、ハチの網膜に存在し、光を感受する光受容体での神経反応を電気生理学的に記録した。物体が視界を横切るたびに、神経反応が確認される仕組みだ。

 研究結果について、スウェーデン・ルンド大学(Lund University)のエリザ・リゴージ(Elisa Rigosi)氏は、「視力が最も良い前方部分では、ハチは、人が腕を前に伸ばした際に見える親指の幅程度の小ささの物体をはっきりと見ることができる」と説明。これまでよりも約30%良い結果が示されたとしている。

 また、不明瞭ながらもハチが感知できる物体の最小サイズは、人が腕を伸ばした際の親指の幅の3分の1程度で、これまで考えられていた大きさの約5分の1だったという。

 リゴージ氏は、「新たな発見によって、ハチはこれまで考えられていたよりもはるかに早い段階で天敵に気づき逃げている可能性があることが示唆された」とコメントしている。
【翻訳編集】AFPBB News