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午後3時ごろまでに退社時間を繰り上げる月末の金曜日、いわゆる「プレミアムフライデー」が始まった。その目的は働き方改革の推進と、外食や旅行といった“コト消費”の喚起だ。

2月24日の導入初日、外食各社は早上がりの顧客を狙ったキャンペーンを実施。たとえばファミリーレストラン「ロイヤルホスト」では、プレミアムフライデー限定の「スペシャルディナーセット」を販売した。通常のディナーセットに、グラスワインまたはプチデザートのいずれかを1品プラスするという内容で、当セットの売り上げは通常比約3倍になった。ちなみにディナーセットの価格は1922〜2678円(税込)と他のメニューより高価格で、お得感はありつつも客単価を下げていない。

外食チェーン「串カツ田中」では、開店時刻を15時に繰り上げ、串カツ全品100円という割引セールを実施。私も実際に店舗を訪ねてみたが、18時の時点でほぼ満席、平日の夕刻とは思えない盛況ぶりだった。

プレミアムフライデーは、家族の外食や「せっかくの“プレ金”くらい贅沢しよう」という需要の掘り起こしを狙っている。そのため低価格帯よりも“チョイ高”の店舗のほうが恩恵は大きいだろう。また、実店舗は席数に限りがあるため、宅配やテイクアウトにも好影響を及ぼすとみている。

ただ、実際に午後3時以降という時間帯を利用したのは会社員全体の5%程度とみられている。いまのところ“プレ金”を導入、推進している企業も都心の大企業に偏っており、地方の中小企業にまで定着するにはまだ時間がかかりそうだ。

日本経済全体に与えるインパクトとしては大きくはないが、“プレ金”を機に外出や外食の楽しさを改めて感じ、リピーターが増えれば、徐々に波及効果も出てくるのではないか。

(みずほ証券 アナリスト 朝枝英也 構成=衣谷 康)