6日、米テレビ局「CNN」公式サイトは記事「中国は私たちの仕事を盗んでいるのか?」を掲載した。米中の貿易戦争は米国の消費者を傷つける結果に終わる。経済学者たちはこのように警告している。資料写真。

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2017年4月6日、米テレビ局「CNN」公式サイトは記事「中国は私たちの仕事を盗んでいるのか?」を掲載した。

米中の貿易戦争は米国の消費者を傷つける結果に終わる。経済学者たちはこのように警告している。それはなぜなのか、以下4つのポイントを理解することが必要となる。

なぜ米国は貿易赤字を抱えているのか。米国の貿易赤字は今年2月、436億ドルに達した。4分の3が対中貿易によってもたらされた。1970年代までは米国は貿易黒字が常だったが、1990年代以降、中国は世界的な製造大国に成長した。

では貿易赤字は経済にとって悪いことなのか。そうとは言えない。多量の輸入は米国の消費支出が強靱(きょうじん)なことを意味している。安価な中国製品は米国企業の利益を拡大し、米国の全体的な富の拡大に貢献し、米国人の給与を引き上げている。カナダ、フランス、英国など豊かな国の多くは貿易赤字となっている。

となると、巨額の対中貿易赤字にはどのようなリスクがあるのだろうか。長期にわたる貿易赤字は海外の投資家に莫大な米ドルを蓄積させ、最終的には彼らに米ドルを左右する実力を与えることになる。こう言われてきたが、現実はまったくの逆だ。中国政府は自国の貿易黒字を増やす通貨安を目指すどころか、早すぎる人民元の下落を抑止しようと躍起だ。米財務省は中国を為替操作国に指定することはないと考えられているが、それというのも現時点ではこの主張を支持する論拠に乏しいためだ。

最後に踏まえて置くべきは、米国の雇用は中国に流出しているのかという問題だ。経済学者たちの資産によると、2000年から2007年にかけて米国製造業では中国の影響により100万人の雇用が失われた。一方で中国との貿易は雇用創出効果もある。米商務省の推計によると、2014年の対中製品・サービス輸出は25万1000人の雇用を生み出している。

EMS(電子機器受託生産サービス)大手のフォックスコンは米国での工場新設を検討している。ただしその工場は高度に自動化されたもので、多くの雇用を創出するものではないだろう。

4つのポイントをまとめよう。中国製品に対する懲罰的関税は米国の雇用減少というトレンドを逆転させるものとはなりえない。単に物価高騰により米国の消費者に多額の出費を強いるだけという結果に終わるのだ。(翻訳・編集/増田聡太郎)