自動運転車両の事故といえばテスラ、最近ではウーバー(ボルボXC90)と人間が運転する事故など、積極的に公道でテストを重ねているアメリカで起きている印象を受けます。

完全自動運転へ至る道筋は、法整備などだけでなく技術面でもまだハードルが高く、自動運転車両と人間が運転する車両との共存も難しいことが改めて浮き彫りになりました。

しかし、究極的にはドライバーがいない状態での完全自動運転(SAEでのレベル5相当)を目指すのはどの自動車メーカー、異業種も同じなはずで、今回世界最大の自動車機器サプライヤーであるドイツのボッシュと、メルセデス・ベンツを有するダイムラーが完全自動運転(SAEでのレベル4、レベル5)での開発業務提携契約を締結したと発表しました。

ボッシュは、コネクテッドカー向けのサービスの開発・運用・販売を可能にする「Automotive Cloud Suite」を発表していますが、コネクテッドカー、自動運転技術で業界をリードしていこうとする姿勢を鮮明にしています。今回の提携は、自動運転システムのためのソフトウェアとアルゴリズムの共同開発を目指したもの。

両社の狙いは、都市部を走行する完全自動運転車、ドライバーレスな車が普及することで、市街地の交通状況の改善、交通面での安全性の向上に貢献するだけでなく、未来のモビリティにとって重要な要素を提供することとしています。

このプロジェクトは、「どんなクルマが都市部での完全自動運転を実現できるか」という考察を元に、自動運転を可能とするシステムの量産化を整えることも狙いだそう。

「ドライバーがクルマに出向くのではなく、車両がドライバーの所へ来る」という考えに基づいたもので、市街地の決められた範囲内でスマホを使ってカーシェアリングや自動運転タクシーを予約し、目的地に向かうことが可能になるとしています。実現すれば公共交通の課題もクリアしてくれそうですが、都市部以外での道路インフラの整備なども課題になりそう。

今回の開発業務提携では、ドライバーの操作が不要な完全自動運転車を2020年代初めまでの市場導入、市街地走行が可能な「自動運転タクシー」のためのシステムの開発、量産準備を整えることを目指すとしています。

(塚田勝弘)

ボッシュとダイムラーが完全自動運転(レベル4、レベル5)の開発で提携(http://clicccar.com/2017/04/10/460695/)