9日、中国メディアの新華社が、日本で教育勅語の復活の動きがあることについて、多くの人から問題視される理由について分析する記事を掲載した。資料写真。

写真拡大

2017年4月9日、中国メディアの新華社が、日本で教育勅語の復活の動きがあることについて、多くの人が問題視する理由について分析する記事を掲載した。

記事は、安倍内閣が教育勅語について、「憲法や教育基本法等に反しないような形で教材として用いることまでは否定されることではない」との答弁書を閣議決定したことを紹介。森友学園問題に絡んで、塚本幼稚園では教育勅語を暗唱させていたことが話題になったが、安倍首相や昭恵夫人もこの教育方針には共感していたとした。

また、稲田朋美防衛大臣も、「教育勅語の核である、例えば道徳、それから日本が道義国家を目指すべきである」と述べたことや、菅義偉官房長官が、教育勅語は適切な配慮の下で取り扱うことまでも否定するものではないと述べたことも紹介し、教育勅語について閣僚からも肯定的な意見が出ていると伝えた。

しかし、日本メディアからは、政府は戦前の価値観への回帰を意図しているとの批判や、教育勅語が提唱する親孝行や友愛は天皇国家の存在を柱とするもので、このような価値観を道徳教材とするのは憲法違反だとの指摘があることを伝えた。

また、近現代史研究者の辻田真佐憲氏は、教育勅語とは天皇が臣民に対して道徳の訓戒をするというもので、その上下関係が前提となっており、美徳の部分だけを切り離して見るのはおかしいと主張していると紹介した。

さらに戦争を体験した世代からも、「教育勅語は忘れたいものであり、戦争を引き起こしたのがまさにこの種の戦前の精神である」との声や、「これは恐るべき教育だ」との意見があると記事は伝えた。(翻訳・編集/山中)