日本と中国との間で激化している高速鉄道の受注争い。中国メディアの中華鉄道網は7日、インドネシアの首都ジャカルタと西ジャワ州バンドン間142kmを結ぶジャワ島の高速鉄道計画に関する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本と中国との間で激化している高速鉄道の受注争い。中国メディアの中華鉄道網は7日、インドネシアの首都ジャカルタと西ジャワ州バンドン間142kmを結ぶジャワ島の高速鉄道計画に関する記事を掲載した。

 同計画を巡っては、受注が確実視されていた日本に対し、後から受注競争に参入した中国が競うことになり、インドネシア側はいったんは計画を白紙撤回すると発表した後で、突如として中国側の案を採用すると発表した経緯がある。

 中国からすると、これは受注競争で「日本に勝った成功例」と言えるという。記事は、2008年から調査を始めた日本が、何度もインドネシアを訪問し、低利の融資などインドネシア側に有利な条件を提示していながら、最後は中国が受注を勝ち取ったからだと論じた。

 しかし、ジャワ島の高速鉄道計画は中国にとってリスクが大きいとの声がネット上では根強い。主にインドネシア政府に債務保証や担保供与を求めないという条件が中国にとっての「足かせ」になるとの見方だ。しかし記事は、「同計画による収益は多くない」と認めながらも、これを「成功事例」として、今後の世界進出への足掛かりにできることには中国にとって大きな意義があると主張。このプロジェクトの受注成功により、ますます多くの国が中国高速鉄道を評価するようになるはずだと論じた。

 東南アジアをはじめ、世界の多くの国で高速鉄道が必要とされているが、記事によれば、多くの国の指導者から中国高速鉄道は高く評価されているのだという。そのため、世界市場における新幹線との受注競争は中国高速鉄道の方が「明らかに優勢」であり、中国は周辺の17カ国と高速鉄道計画を通じて交流を持つことができるとし、世界進出への野望を示した。

 記事の主張どおりならば、中国高速鉄道の今後の世界進出は、今回のジャカルタ―バンドン間のプロジェクトの成否にかかっている。とはいえ、この計画は着工前から土地の収用や資金、経営方針などを巡り、インドネシア政府と中国側との間に意見のズレが生じており、建設も随分遅れていると指摘されている。計画の2019年開業も困難と見られていることから、ジャワ島の高速鉄道計画が中国にとっての「成功事例」とは言えないのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)