韓国陸軍の工兵部隊で地雷除去作戦を行う際、指揮官が事前に兵士の親の同意を求めていたことが発覚。韓国紙は「親の同意がないと戦争に行けないのか」「ボーイスカウトのようになってしまったのか」と憂慮している。写真は板門店。

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2017年4月7日、韓国陸軍の工兵部隊で地雷除去作戦を行う際、指揮官が事前に兵士の親の同意を求めていたことが明らかになった。韓国軍は38度線を挟んで北朝鮮軍と厳しく対峙しているはず。韓国紙は「親の同意がないと戦争に行けないのか」「ボーイスカウトのようになってしまったのか」と憂慮している。

朝鮮日報などによると、陸軍第3軍司令部のある工兵大隊の指揮官が今年2月、朝鮮戦争時に京畿道に埋められた地雷を除去する作業に投入する兵士を選抜する際、兵士の親たちから事前に同意書を受け取っていたことが分かった。

指揮官はまず30人の兵士を選抜し、その親たちに作戦内容と同意を求める内容が書かれた文書を発送した。ところが3人の兵士の親が同意しないとの回答を送り返したため、指揮官は新たに3人を選抜し、再びその親から同意を取り付けていた。この部隊は昨年も同じようなことを行ったが、5人の兵士の親から同意を得られなかったため、後に改めて5人を選抜していたという。

これについて同紙は「韓国軍兵士は親の同意がないと戦争に行けないのか」との社説を掲載。「軍隊が存在する目的は戦争に備えるためだ。兵士は常に命令に従わねばならず、そのため時には死を覚悟すべき時もある。これは軍隊と兵士の宿命だ。この大前提が守られなければ、軍服を着用して銃を所持していたとしても彼らは兵士ではなく、また軍隊でもない」と批判した。

さらに「工兵部隊の指揮官は命令を下すことを放棄したことになり、もし戦争が起こればこの部隊は戦闘に入る以前に崩壊していたはずだ。ところが韓国軍はこの指揮官を処分する考えはないという。だとすればこのような甘い考え方はこの工兵部隊だけではなく、もしかすると韓国軍全体に広がっているのかもしれない」と指摘した。

東亜日報は「親が同意した将兵だけに地雷除去させた軍は正常なのか」との社説で、「一線の部隊で親の干渉を許可したことは昨日今日のことではない。新兵が訓練所に入所すれば、指揮官と親のチャットが開設され、母親の問い合わせや要求で指揮官の業務が妨害を受けているのが現実だ」と言及した。「親の不安を減らすために軍が部隊生活をできるだけ公開しているが、逆作用も大きいという点が今回明らかになった」としている。

中央日報は「事前同意」について「ボーイスカウトになってしまった韓国軍」と報道。「キャンプ前に両親の許可をもらってくる青少年のボーイスカウト隊員に接するように兵士たちにも接しなければならない韓国の現実を多くの人が恥じた」と嘆いた。その上で、「今回の問題は陸軍が信じたがっているように、本当にささいなハプニングなのだろうか。長い間かけて積もりに積もった韓国軍の保身主義がそのまま現れたものでないのか」と疑問を投げ掛けている。(編集/日向)