日本の「離島防衛」に中国が神経をとがらせている。沖縄県・尖閣諸島などで実効支配を強めるとみているためで、中国メディアは「対立を激化させる」などと非難。「有人国境離島特措法」もやり玉に挙げている。資料写真。

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2017年4月7日、日本の「離島防衛」に中国が神経をとがらせている。沖縄県・尖閣諸島などで実効支配を強める動きとみているためだ。中国メディアは「対立を激化させる」など非難。4月に施行された「有人国境離島特措法」についても「中日の摩擦に火を付けるか」とやり玉に挙げている。

中国網は「日本が離島の支配を全力で強化、安倍氏の野心が露骨に」との記事を掲載。「日本は離島の管理を強化し、中韓などの国に備えるため、全力を尽くしている。日本政府は昨年末、所有者のない277島のすべてを国有資産として登録し、かつ釣魚島諸島(尖閣諸島の中国名)を含む無人島207島の命名・登録を行った」と伝えた。

さらに、英紙「フィナンシャル・タイムズ」の記事を引用。「日本は近年、大々的な命名活動を行い、数百の小さな無人島に名前をつけることで、『日本の領土』であることを主張している。日本はさらに沖ノ鳥礁(日本名・沖ノ鳥島)で新たにサンゴを移植し、『島』であるという主張を裏付けようとしている」とも報じた。

中国網は3月末に発足し、長崎県佐世保市に基地を置く陸上自衛隊の「水陸機動教育隊」にも言及。「米海兵隊をモデルにした部隊で目的は離島防衛。中国に対抗し、釣魚島の実効支配を維持することだ」と警戒している。

その上で中国の専門家の見解を紹介。「国際法の規定によると、合法な領土の範囲内である離島の開発は日本の権利だ」としながらも、「主権をめぐり係争中の島しょを支配し、実効支配を既成事実化させようとすれば、周辺諸国との摩擦を必然的に激化させるだろう。地域の海洋権益をめぐる係争を複雑にし、対立を激化させる。これは地域の海洋経済・安全面の協力に資さないばかりか、新たな衝突要素をつくることになる」と批判した。

別の記事で中国網は「中日の摩擦に火をつけるか」として、有人国境離島特措法を取り上げた。「目的は離島活動の強化と人口増により、『海洋活動を日増しに活発化させる隣国』に対応することだ」と前置き。日本メディアは「中国の海洋進出などにさらされる国境離島では近年、外国資本による土地買収が進み、安全保障上の懸念が生じている。政府は離島を領海や排他的経済水域を保全する拠点と位置付け、過疎化を防ぐ必要があると判断した」とみているとした。

この記事の中で、清華大学国際関係研究院の劉江永教授は「日本のいわゆる離島とは、釣魚島に近い島しょだ。釣魚島付近の有人島の軍事力配備を強化し、要塞化しようとしている」と指摘。「日本が上陸行動に出て、釣魚島を有人化させる可能性は、今のところ低い。しかし、日本側は今後機が熟したと判断し、十分に準備を整えれば、一つの選択肢になる。自民党は政権発足前、釣魚島に軍隊を駐留させるとわめき、さらには自衛隊に釣魚島で訓練を行わせると提案したことがある」ともしている。(編集/日向)