「くまもと復興映画祭」に登場

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 俳優の佐藤健(28)が8日、熊本県で開催中の「くまもと復興映画祭 Powered by 菊池映画祭」内の『世界から猫が消えたなら』上映会に新作撮影の合間をぬって来場し、熊本のファンとの交流を楽しんだ。

 本作は、映画プロデューサー川村元気のベストセラー小説を佐藤、宮崎あおいの共演で映画化した感動のヒューマンドラマ。昨年4月14日以降、継続して発生した地震の影響で、熊本県内のシネコンのほとんどが長期休業を余儀なくされた。その結果、昨年5月14日に全国公開された本作も熊本県内では上映できない状態となっていた。

 そんなこともあり、「熊本の人にもこの作品を観てもらいたい」という佐藤たっての願いで同作を上映することが決定。チケットはあっという間に完売し、立ち見の出る大盛況。本映画祭ディレクターの行定勲監督は「ここがこんなに埋まっているのを初めて見た」と驚いた様子を見せた。

 佐藤にとって熊本は映画『るろうに剣心』の撮影でしばしば訪れていた縁があり、今月14日には熊本県内で撮影した「るろうにほん 熊本へ」という書籍も発売する。「この本を手にとって、熊本のことを知ってほしいと思っていますし、しかもこんなすてきな映画祭があると聞いたら、来ない理由はないですよ」と語り、会場からは大きな拍手。

 現在は最新作『いぬやしき』の撮影中であるにもかかわらず、その合間をぬって来場したそうで、「われわれも(佐藤のゲスト出席は)半分あきらめていた。だから来てもらえるのはありがたいし、われわれも健くんへの恩返しとして映画を観ましょうね」と行定監督が呼びかけると、佐藤の心意気を拍手で称賛する観客だった。

 そしてその後は観客からの質問タイムに。「やっとこの映画が観られてうれしいです。佐藤さんの映画は期待を裏切りません」という女性客の意見に思わず、「うれしいことを言ってくれました」という佐藤。「次の作品を期待して観てくださる方をガッカリさせたくない気持ちがあるんです。いい映画にしないといけないという使命があるから頑張れるんです」と付け加えた。

 そんな佐藤に「人生の目標はなんですか?」という別の女性客からの質問も。それには「あまり未来の計画を立てるタイプではないので答えるのが難しいんですが」と前置きしつつも、「今は『いぬやしき』を撮っていますけど、その次の作品も待っている状態。今の映画に100%、次の映画にも100%の力を注ぐという連続で生きています」とキッパリ。

 思わず「どうしてそうやって(自分を)貫くことができるんですか? 力強く生きていくにはどうしたらいいんですか?」と漏らした女性客に対しては、「僕は男ですからね」と返答した佐藤。「男って何かで一番になりたいと思うものですが、それが僕にとっては芝居だった。そこで負けるわけにはいかないと思うんです。僕は女性のことはわからないんですが、女性だったら、一番大切にしなきゃいけないものというか、自分にとって負けちゃいけないものとは何なのか。それを見つけるといいのではないでしょうか」とアドバイスを送るなど、熊本のファンとの交流を楽しんだ様子だった。(取材・文:壬生智裕)

「くまもと復興映画祭 Powered by 菊池映画祭」は9日まで熊本県内各所で開催中