目的は日本訪問の旅費調達  台湾の高齢者たち、手作り弁当を販売

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(嘉義 8日 中央社)南部・嘉義市の高齢者施設の利用者8人は5月に予定している日本訪問の旅費を調達しようと、手作り弁当を販売する取り組みを3月から行っている。高齢者たちは7日、和服姿でパスポートの申請に向かい、一足先に旅行気分を味わった。

「パスポートを手に入れたよ!」。90歳近い洪周明珠さんは興奮した表情を見せる。前回日本を訪れたのは40年前で、花が非常に美しかったという印象が深く残っているという。無事に日本旅行に行けるよう、最近は家に帰るとまず神様に向かって健康を祈っていると話し、旅行への期待感をのぞかせた。

日本を訪問する目的は、8人が利用する高齢者施設「常楽園」と神戸のデイケアセンターとの交流のため。だが経費の不足が悩みの種となっていた。

そこで高齢者8人は自分たちでなんとかしようと、「高齢弁当」の製造・販売を開始。8人の料理の腕は上々で、これまでに1500個が売れた。

82歳の余彩[火華]さんは「これが最後の海外旅行かもしれない。美しい思い出を作りたい」と語る。40年前に夫を亡くした後、8年前には息子も病気でこの世を去り、今になってやっと悲しみから抜け出せるようになったという余さん。今回の旅で日本の社会がどのように高齢者をケアしているのは見てみたいと好奇心を示した。

嘉義市ホームケアセンターの担当者は、弁当製作は高齢者の夢を叶えるだけでなく、できることをして達成感を味わってもらうのがより大切だと語る。今後はさらに多くの高齢者が参加できるよう「高齢食堂」の設置も進めていくという。

(江俊亮/編集:名切千絵)