初日挨拶を盛り上げた斎藤工と井口昇監督

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 1995年に解散したバンド「THE BLUE HEARTS」の楽曲をモチーフにした短編映画集「ブルーハーツが聴こえる」が4月8日、東京・新宿バルト9で封切られ、各エピソード出演の市原隼人、斎藤工、山本舞香、豊川悦司、三浦貴大、メガホンをとった下山天監督、井口昇監督、李相日監督が舞台挨拶に出席した。

 製作から約2年、公開中止の危機に直面しながらも、クラウドファンディングでの資金調達が結実し初日を迎えた今作。それだけに登壇陣は一様に感激の面持ちを浮かべ、「ラブレター」主演の斎藤は「この2年以上の間では、大変な時期もありましたが、最終的に映画を愛する人たちが参加していただき、とても健康的な形でこの日を迎えることができました。皆さんのお力のおかげです」としみじみと語った。

 同作の井口監督も、「人生で一番緊張し、舞い上がっています」と話し、「この2年間、この作品を上映したくてもできなくて、この日が来ることを待っていたので、本当に嬉しかったです」と歓喜。続けて「公開できないとなった時に、工さんから励ましてもらったんですよね。女子高生のような気分になりました」と振り返ると、斎藤は「大好きです、監督」と熱烈なラブコールを送り、井口監督は「ありがとうございます! 嬉しいです」と声を張り上げていた。

 「ラブレター」は高校時代にタイムスリップし、死んでしまった初恋の相手を助けようとする男の姿を描く。井口監督は、同作に込めた思いを「高校時代、全然モテなかったんです。人生の復讐ができればいいかなと思いましたし、高校時代の自分を工さんに置き換え描けると、ロマンがあると思った」と説明。これに斎藤は「井口監督が(1989年に)撮った『わびしゃび』という映画の大ファンだったので、光栄でした」と述べ、井口監督は「好きな女の子を8ミリカメラで撮りに行くという映画。いわばそれのリメイクなんです」とほほ笑んだ。

 さらに、東京に移り住んだ元福島原発の作業員が主人公の「1001のバイオリン」に主演した豊川は、撮影中の衝撃エピソードを告白。「僕と三浦くん2人で『東京オリンピック成功』と書かれたガードレールに立ちションするシーンがあって。撮影現場では、演じていてしびれました。演出部が偽のおしっこのボトルを用意してくれたんですが、うまくいかなかったんです。なのであれは、僕と三浦くんの自前です」と明かすと、客席のそこかしこから驚きの声が上がっていた。