浦和レッズの攻撃的サッカーを支える“ムードメーカー”森脇良太

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 前日に31歳の誕生日を迎えたばかり。

 試合後、ゴール裏のサポーターからは、愛のあるブーイングが注がれた。報道陣の前に姿を見せた森脇良太が、堰を切ったように話し始める。

「正直、もうちょっとブーイングが欲しかった(笑)。エースの(興梠)慎三がゴール前に来てしまい、サポーターが僕のことをどうでもよくなっちゃって。ただ、ちょっとの時間ではあったけど、幸せでしたね」

 27分、右サイド関根貴大の正確なクロスに、興梠慎三が頭で合わせ、浦和レッズの2点目が生まれる。

 その直前、相手の意表を突く鋭い縦パスを関根に出したのが、森脇だった。興梠のゴールが決まると、森脇は自陣に戻りながら、何度も力強いガッツポーズを見せた。

「得点につながったので、それが一番うれしかった。きれいなパスが通っても、それが得点につながらなければ、うれしくはない。昨日が誕生日だったので、点を取りたくて。あの場面もシュートを打ちたいなと思ったけど、関根がいい動きをしているのが見えた。もちろんシュートも大事だと思うけど、確率の高いパスを選択した。ああいう際どい部分をこれからも狙っていきたい」

 4月22日発売の『URAWA MAGAZINE』では単独で表紙を飾ることが決定している。ロングインタビューでは現在の心境を打ち明けた。浦和レッズで5シーズン目を迎え、向上心はとどまるところを知らない。

「『5バック・3ボランチ』、または『5バックの前に4人』で守ってくるチームがより増えているけど、そういうチームが出てきても、その上を行くような、進化し続けるレッズでありたい」

 森脇から繰り出されるパスの先には、ゴールの歓喜がある。

 “ムードメーカー”の活躍が、進化する攻撃的サッカーの鍵を握る。

取材・文=大西 徹