ドーピング検査で陽性反応を示したと発表されたジャミマ・スムゴング【写真:Getty Images】

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リオ五輪女子マラソン金スムゴングから陽性反応…横行するドーピングはなぜ?

 国際陸連からドーピング検査で陽性反応を示したと発表された16年リオデジャネイロ五輪の女子マラソン金メダル、ジャミマ・スムゴング。世界に波紋を呼んだケニア人ランナーは23日のロンドンマラソンで大会連覇を狙っていたが、同大会の元レースディレクターで元男子1万メートル世界記録保持者のデヴィッド・ベッドフォード氏は、エリート選手に横行する禁止薬物使用に警鐘を鳴らしている。イギリス紙「デイリーメール」が伝えた。

 抜き打ち検査により、禁止薬物の使用が発覚したというスムゴング。記事によると、予備のB検体も陽性の場合、少なくとも2年間の資格停止などの処分、今後出場予定だったレースの賞金など少なくとも100万ドル(約1億1000万円)を失うことが予想されるという。

 ベッドフォード氏は今回の一件について無念さを打ち明け、多くの関係者が禁止薬物使用疑惑の真相について気を揉んでいることを明かした。

「今回のようなことが起こると、心底失望せざるを得ない。しかし、確かな数の関係者たちが、正しいことは何なのか、ということを気にかけている」

 記事では「多額の賞金が関連している」とも述べ、ベッドフォード氏のコメントを伝えている。

一定数が不正?「スポーツ界は今や大金を稼ぐ場になっている」

「決して不正が広範囲に広がっているというわけではない。ただ、一定数は不正を行っている選手たちがいる。スポーツ界は今や大金を稼ぐ場になってしまっている」

 大金を稼げるようになったひずみとして、ドーピングを含めた不正が陸上界に横行する“闇”が生まれたと考えているようだ。

 記事によれば、11年から16年にかけて40人のケニア出身アスリートが検査で陽性となり、同国関係者は、彼らが才能で劣るアスリートのため、トップ選手への近道をしようと薬物に手を染めたという主張をしていたという。

 しかし、スムゴングはスーパースターであり、トレーニングパートナーのリタ・ジェプトゥーも2014年に陽性反応を示したことを伝えている記事では「今後、スムゴングのリオ五輪以前のサンプルまで遡って検査されることが予想される」と指摘した。

 五輪メダリストでは、08年の北京五輪と12年ロンドン五輪のドーピング再検査により、レスリングなど3選手のメダルはく奪が発表されたばかりだけに、今後の行方が注目される。