平昌五輪の会場となる江陵アイスアリーナ 共同通信社

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 政府間の外交上合意も守れない韓国との国交は、断絶してもかまわないと経済評論家の三橋貴明氏はいう。なぜなら、国交断絶したところで、日本側にはいいことずくめだからだからだという。たとえば、三橋氏はこう語る。

「日本が韓国への資本財の輸出を制限すれば、サムスンやLGをはじめとする韓国メーカーは生産が滞り、窮地に立たされるのは火を見るより明らかだ。その反面、日本メーカーが世界市場を奪回することが可能となる。

 資本財の輸出制限は本来、世界貿易機関(WTO)協定違反である。だが、断交という安全保障上の理由であれば可能だ。韓国の貿易依存度は40%超(日本の約3倍)だ。牽引するサムスンやLGが国際競争力を失えば、韓国全体が大打撃を受けるのは当然である」

 韓国との外交姿勢から、日本が国益をまもるためにとるべき態度と姿勢について、三橋氏が語る。

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 断交による日本のメリットを挙げたが、そこに至るまでの日本の姿勢には反省すべき点がある。日本の間違いは、何が韓国の「国益」になるかを見誤り、揉め事をひたすら「収めよう」と「付き合って」しまったことだ。日本が小さな村の町内会的秩序の感覚で韓国と付き合ってしまったのがそもそもの間違いだった。世界は町内会ではないのだ。明らかなウィーン条約違反の慰安婦像設置も、竹島問題も、解決しないのは外交面でナイーブ過ぎる日本にも原因の一端はある。

 国益のための対応としてはある意味、韓国の方が「国家」らしいかもしれない。その点においてだけは韓国に「見習う」ことができる。

 まずは、竹島の「領土問題」を国際司法裁判所に提訴することだ。もちろん歴史的事実の点で分が悪い韓国は、国際司法裁判には応じないだろう。ならば、韓国が慰安婦問題などで賠償と謝罪を引き出すために世界中に喧伝しているように、日本は毎年ひたすら提訴し、「韓国は自分たちが負けるのがわかっているから提訴に応じない。竹島問題に関する韓国の主張は根拠がない妄想であるからだ」と、世界にアピールすべきなのだ。

 慰安婦問題もしかり、韓国は日韓基本条約以来、国際法を平気で破り続けていることをプロパガンダとして世界に知らしめるべきだ。日韓合意破棄が国際的にどれだけ非常識で恥ずべき行為であり、世界の信頼をなくしていることに韓国が気付いていない、というその意思表明の象徴として、平昌オリンピックのボイコットなのだ。

 日本がすべきことは、「日韓の問題は永遠に解決しない」という現実を理解し、近隣諸国と子々孫々まで揉め続ける覚悟を持つことだ。世界的に、ほとんどの国家が隣国との間に問題を抱えている。隣国と揉めるのは当然なのだ。むしろ隣国と仲良くするという幻想を破棄し、それ以外の国と関係を密にした方が、日本の国益は守られるのである。

●みつはし・たかあき/1969年熊本県生まれ。東京都立大学(現・首都大学東京)経済学部卒業。2008年に中小企業診断士として独立。近著に『世界同時 非常事態宣言』(渡邉哲也氏との共著・ビジネス社)、『中国不要論』(小学館新書)など、他著書多数。

※SAPIO2017年5月号