4月7日(時間はすべて日本時間)は朝から値動きの激しい1日となった。

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4月7日(時間はすべて日本時間)は朝から値動きの激しい1日となった。サプライズの連続に市場は大きく揺れたのだ。最終的には1ドル111円8銭ということで、ややドル高で今週の取引を終えているが、その過程は激しいものだった。地政学的なリスク回避とアメリカ経済への期待感の綱引きがしきりに行われたのである。

 一つ目のサプライズは10:00ごろに行われたアメリカのシリアへのミサイル攻撃。確かにその数時間前にティラーソン米国務長官が同盟軍と作戦を進めていると語っていたが、よもやここまで迅速な行動をとるとは世界は考えていなかっただろう。しかも米中首脳会談の最中である。9:30には1ドル110円99銭をつけていたが、このショッキングなニュースが流れた瞬間に1ドル110円39銭までドルは下落する。リスク回避のためのドル売りの動きだった。さらに10:45にトランプ大統領のコメントが流れ、シリアの化学兵器使用に対し、限定的な軍事攻撃を命じたことを正式に発表。1ドル110円13銭まで下げた。しかし同日に発表される3月雇用統計指数への期待感から下げ渋る状況が続く。

 もう一つのサプライズが21:30に発表された3月雇用統計の結果だった。事前に発表されていたADP雇用統計がポジティブサプライズだっただけに期待が大きかった。しかし、結果は+9.8万人。予想の18万人から大きく下回ってきた。ネガティブサプライズである。ドルは急激に売られ、1ドル110円67銭から1ドル110円11銭まで急落する。しかし発表された失業率が4.5%と予想・前月の4.7%よりも改善された結果から、市場は今後の利上げには影響なしと判断しドルがすぐに買われる。1ドル110円98銭まで反発した。

 8日2:00ごろにはダドリー・ニューヨーク連銀総裁が「バランスシートよりも政策は金利優先」「バランスシート縮小は利上げにわずかな中断しかもたらさない」といった発言をし、ドル買いが活性化、1ドル111円36銭まで伸ばした。10年債権利回りも2.27%から2.38%まで回復している。このようにリスク回避とアメリカ経済への期待が混在し、現在の為替相場に終着している。中国はもちろん緊張感の増したロシアとの関係からも目が離せない4月になりそうである。