亡き妻の思いを代弁 (C)2016 CAPTAIN FANTASTIC PRODUCTIONS,
LLC ALL RIGHTS RESERVED.

写真拡大

 「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのアラゴルン役で知られるビゴ・モーテンセンが、森で暮らす風変わりな家族の父親を演じた「はじまりへの旅」(公開中)の本編映像が、公開された。

 モーテンセンが、第89回アカデミー賞で主演男優賞にノミネートを果たし、マット・ロス監督が、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞に輝いたロードムービー。世間から離れ、アメリカ北西部の森で自給自足生活を送るベン・キャッシュ(モーテンセン)と6人の子どもたちは、入院中の母が亡くなったと知り、葬儀に参加するために2400キロ離れたニューメキシコへと旅立つ。

 今回公開されたのは、さまざまな苦難を乗り越えたキャッシュ家が思い思いの衣装を身にまとい、母の葬儀に乗り込む重要シーン。ベンを毛嫌いし、葬儀への参列を拒否していた義父ジャク(フランク・ランジェラ)は仰天し、ガスマスクや花冠といった奇抜な格好のキャッシュ家に会場がどよめくなか、ベンは壇上に立って妻へのあふれんばかりの愛を語る。

 映像は、ベンが「妻は仏教徒でした。彼女にとって仏教は哲学です。妻はすべての既成宗教を嫌い“最も危険なおとぎ話であり、無知なものに恐れをいだかせ服従させるのが狙いだ”と。妻が死より恐れたのは、朽ちゆく肉体が箱の中に永遠に幽閉されて、くそゴルフ場に埋められること」と望まぬ形で葬儀を行われる故人の無念を代弁し、遺言状を読み上げようとするシーンで幕を閉じる。この後の展開が気にかかると同時に、ベンと家族の結びつきの強さを感じ取られるシーンとなる。