勘違いで誤配信された『すべての政府は嘘をつく』の場面写真
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 日本放送協会(NHK)が提供するビデオ・オン・デマンドサービス、NHKオンデマンドは7日、NHKに配信権のないドキュメンタリー映画『すべての政府は嘘をつく』を誤って配信するミスがあり、権利元である有限会社アップリンクの独占配信権を侵害したことをホームページで謝罪した。アップリンクによるとアップリンクとNHKとの間にはすでに示談が成立している。

 両社によると、アップリンクが取得した同作のテレビ放映権をNHKに販売し、「BS世界のドキュメンタリー」で2月1日と2日に前編と後編に分けて放送。2月3日からはアップリンク・クラウド(アップリンク社のビデオ・オン・デマンドサービス)で独占配信される予定だったが、これをNHKオンデマンドが誤って配信してしまい、NHKオンデマンドによる誤配信は2月4日夜まで続いた。

 NHKオンデマンドはこの日、「NHKオンデマンドにおける番組の誤配信について(お詫び)」というタイトルで謝罪文を公式サイトに掲載。「今年2月、NHKオンデマンドで、NHKに配信権のない番組を誤って配信するミスがありました」として経緯を説明。「原因は、NHKオンデマンドの担当者の勘違いによる配信可否情報の連絡ミスでした」と明かした。

 そして「作品の日本国内での配信権は、有限会社アップリンク様が独占的に所有しており、NHKオンデマンドで誤って配信したことにより、権利元の独占配信権を侵害することとなってしまいました。深くお詫び申し上げます」と謝罪。「NHKオンデマンドの利用者のみなさまにもご迷惑をおかけしましたことをお詫びします。今回の誤配信を受けて、配信可否の情報を確認する体制を抜本的に見直しました。今後、2度とこのようなことがおきないよう、再発防止につとめて参ります」と続けた。

 これを受けてアップリンクはメディアに対し、「NHKによるアップリンク配給作品『すべての政府は嘘をつく』の独占配信権侵害について」というメールでコメントを発表。劇場公開前の作品を自社でインターネット配信するという試みにかけていた思いを明かし、通常の劇場公開と同じように宣伝費を投じてプロモーションをしていたこと、アップリンクとNHKの間にすでに示談が成立していることなどを報告した。

 『すべての政府は嘘をつく』はトロント国際映画祭などで反響を呼んだ実録映画で、現代の大手メディアやジャーナリズムに対して、フリージャーナリストたちや識者を通して警鐘を鳴らす内容。製作総指揮を、社会派映画の巨匠オリヴァー・ストーンが担っている。(編集部・海江田宗)