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楽曲管理はすべてiTunesで! というApple純正品ひと筋なMacユーザはともかく、音楽をいい音で快適に楽しむことを優先するユーザにとって、増え続ける楽曲とどう付き合うかは古くて新しい問題。NASに楽曲を保存してネットワーク再生することはひとつの手段だが、iTunes経由(DAAP)にするとFLACやDSDは再生困難になるし、Mac上の楽曲をどのようにして再生するかという問題が浮上する。

第179回で紹介したように、最近の筆者は「OpenHome」でオーディオ再生を楽しむことが多い。OpenHome対応クライアントでNAS(UPnP対応のメディアサーバ)上の楽曲を選び、Raspberry Piをレンダラーとしてそこに接続したUSB DACなどのオーディオデバイスに出力する、という流れだ。DLNAとは異なり再生デバイス側にプレイリストを持たせる仕様のため、クライアントに問題が生じても再生が止まることはなく、対応するフォーマットはiTunesより多いうえにハイレゾ再生も視野に入る。

しかし、第179回ではMacをレンダラー化するソフト(OpenHome Player for OSX)の紹介にとどまり、MacをOpenHome対応のメディアサーバにする方法は紹介していなかった。ハイレゾ配信サイトから購入したばかりの楽曲など、Mac上に保存している楽曲も多いため、Macがメディアサーバになれば再生環境としては万全だ。それを可能にするソフトウェアが、今回とりあげる「MinimServer」なのだ。

このMinimServerはJavaで実装されており、実行にはJavaランタイム(Java 7以降)が必要。この動作条件を聞くと、同じくJavaで実装されたDLNA互換メディアサーバ「PS3 Media Server」を思い出す向きも多そうだが、動作は軽く初期設定完了後はメニューエクストラに常駐する程度で、起動後に存在を意識することはほとんどない。開発もアクティブで、ひんぱんにアップデートが行われている。

MinimServerの設定はとてもかんたん、初回起動後に設定画面を開き、Serverタブにある「ContentDir」に楽曲が保存されたフォルダを指定すればOK。タグの条件などある程度の設定がデフォルトで施されているため、これだけでMacがOpenHome/DLNA互換のメディアサーバとして動作する。

再生/停止などの操作に使うクライアントソフトは、スマートフォンアプリがいいだろう。iOS用のOpenHome対応クライアントでいえば、無償配布されていることもあり『LUMIN』か『LINN Kazoo』がお勧めだ。本来はそれらのユーザ用だが、UPnP対応のMinimServerでも問題なく動作する。

DLNA対応をうたうアプリも利用できる。たとえば、ハイレゾ再生アプリ『Ne Player』(Lite版除く)はDLNAレンダラー/サーバー機能にくわえてコントローラ(DMC)としての機能も装備しており、iPhone上の楽曲のみならずUPnP対応サーバ上の曲もレンダラーに再生指示できる。今回の場合、MinimServerが動作するMac上の曲をiPhoneで再生できるというわけだ。もちろん、iPhoneにハイレゾ対応のポータブルアンプ/DACが接続されていれば、Mac上に保存されたハイレゾ楽曲も再生できてしまう。

MinimServerはIDv2やiTunesなど多数のタグに対応しており、カスタマイズも自由自在だ。その具体的な手順はこちらに詳しいため、興味があれば確認してほしい。MinimServerはQNAP製品などNAS上でも動作するため、蓄積したノウハウを生かす場はある。

現在の設定を確認する場合は、TerminalからMinimServerバンドル内部の「mscript」を呼び出すといい。以下のとおりインタラクティブモードで起動すれば、stop(停止)やrestart(再起動)などサーバプロセスの動作にくわえ、props(設定情報を一覧)やupdates(アップデートの確認)といった内部コマンドも利用できる。GUIではタグの設定が意図どおり反映されているかどうかわかりにくいため、あわせて活用してほしい

(海上忍)