社会人になると、"仕事や職種に合った服装"を意識せざるを得ないもの。動きやすい服装が適した仕事もあれば、制服がある会社、スーツ着用が一般的な職種など、仕事や企業によって服装のスタンダードはさまざま。

しかし服装規定が性差別の範疇に及ぶこともあるとしたら…? 2015年12月、職場でヒールを履かなかったことを理由に上司から帰宅を命じられた二コラ・ソープさんのケースを、コスモポリタン アメリカ版から。二コラさんはその日フラットシューズを履いて出勤し、上司から帰宅命令を出された際、「もし会社に戻りたければ、最低2インチ(約5センチ)以上のヒールを履いてくるように」と言われたのだそう。

臨機雇用の受付スタッフをしながら女優として活動しているロンドン在住の二コラさんはこの指示に納得できず、「企業が性差別をともなう服装規定をしない」ことを求めイギリス政府と議会に対しオンライン請願を開始(注:イギリスではオンラインで請願を登録するシステムがあり、10万人以上の署名が集まると議会で討議されることになっている)。二コラさんの請願への支持は瞬く間に広がり、15万2,000もの署名が集まることに。

TVに出演した二コラ・ソープさん。

その後議会は(二コラさんが経験したような)職場での服装規定の影響を受けた女性の数について調査を開始。請願委員長を務めるヘレン・ジョーンズさんが<BBC>に語ったところによると、「二コラさんと同じような経験をした人は少なくありません」とのこと。

そして2017年1月25日、請願委員会および女性と平等委員会は報告書を発表。二コラさんが勤務していた会社の規定には"口紅を塗りなおす頻度""使用可能なマニキュアの色""理想的なストッキングの厚さ"なども盛り込まれており、こうした規定は違法と判断される結果に。また報告書には「(イギリスの)全企業がすべての社員(スタッフ)を平等に扱うことを保証するため、迅速な対策が必要」とも明記されていたそう。

政府の広報担当官は<BBC>に「企業が性差別的行為を行うことは許しがたいだけでなく、違法です」とコメント。続けて、今後の動きについてこのように説明。「服装規定は男性または女性どちらかだけに課せられるものではなく、平等かつ納得できるものであるべきです。機会均等省はこの報告書を検討し、提携団体と協力しながら企業が法律を遵守するよう働きかけていきます」。

報告書は二コラさんにとって"勝利"と言える内容だったものの、今後の男女平等/機会均等については依然として不安を感じているとのこと。「私自身、化粧やヒールの高さ、スカートの着用などを義務付けている会社で今後働く気はまったくありません。こうした規定は時代遅れです。『性差別はもう存在しない』と考えている人が多いのも事実ですが、公衆の面前で女性にセクハラ行為をする人が"自由の国"でリーダーになる時代。女性を性差別から守るための法律は、これまで以上に重要な意味を持つはずです」。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation: 宮田華子

COSMOPOLITAN US