四川省瀘県で、地元中学校の男子生徒の不審死をめぐり、市民が大規模な抗議デモを行った。(目撃者がネット投稿)

写真拡大

  四川省瀘県で、地元中学校の男子生徒の不審死をめぐり、市民が大規模な抗議デモを行った。公安当局は少年が飛び降り自殺したと断定するが、参加者は地元権威者の息子らによる殺人事件だと疑っている。大紀元が関係者を電話取材した。

  四川省瀘県太伏鎮(町)の中学校で、1日早朝6時ごろ、二年生の李さん(仮名)が学校の宿舎裏の路上で死亡しているのが発見された。インターネットに投稿された映像では、遺体の頭部、胸部、背中に多数の傷があり、遺族は李さんが暴行により死亡したと主張する。

 少年を知る人の話によると、校長や町長の息子を含む5人の不良グループから日常的にいじめを受けていた。一方、学校側はいじめがあったかどうかを知らない、と曖昧な説明を繰り返す。

  当日夕方、大勢の市民は学校の門前で集まり、公正な捜査を行い加害者を罰するよう訴えた。地元公安当局は翌日、李さんは飛び降り自殺だと発表。それ以後、集会は抗議運動に発展し、ピーク時に町人口の7分の1にあたる約1万人が加わったという。警官隊が現場に配置され、参加者と激しくもみ合うなど事態が一時緊迫し、数十人が拘束された。

 こうしたなか、公安当局の説明は当初の「他殺を否める証拠がある」から「他殺と示す証拠がない」に大きく後退し、地元当局は中国国内メディアの取材を妨害し、インターネット通信を遮るなど情報の封じ込みに躍起している。

 町中に警官隊が巡回し厳戒態勢が敷かれている状況下、武力制圧を恐れて参加者は次第に減り、5日には抗議がほぼ沈静した。

 実施予定の司法解剖について、遺族は第三者の法医の立ち合いを求めているが、現地当局は応じない構えだ。

 この事件を報道した一部の中国メディアは、地元当局の対応に不信感を示したものの、抗議が大規模になっていたことに触れなかった。

  中国では深刻化する権力者層の不正に弱者層の怒りが一触即発で、今回のような抗議が多発しているが、ほとんどの場合は抗議する側が泣き寝入りするのが実情だ。

 (取材・顧暁華、翻訳編集・叶清)