@AUTOCAR

写真拡大

■どんなクルマ?

マイナーチェンジ、不発に終わった?

往々にして、マイナーチェンジは不発に終わるものだ。古びたデザインのリフレッシュは目新しさを狙ってのことだが、だからといって見栄えがよくなるとは限らない。

今回のオクタビアだってそうだ。

スコダは、新たなルックスはワイド感を強調したと言うが、その目論見が成功したかは疑わしい。離れて見ると、LEDデイライトは故障しているようにさえ思える。

とはいえ、不満ばかりではない。

リアのトレッド拡大によるスタビリティの改善やブラインド・スポット、後方接近車両の検知機能や感知性能が3倍早くなった予見的歩行者保護など、安全装置の追加こそ注目すべきである。

インテリアでは、センター・コンソールが新デザインとなり、インフォテインメント・システムの8.0インチ・タッチパネルが組み込まれた。トップ・グレードのラウリン・アンド・クレメントでは、ディスプレイが9.2インチに拡大される。

■どんな感じ?

スコダは「ほどほど」を見極めるプロかもしれない

これまでもオクタビアは運転が楽しいクルマだったが、スコダは賢明にも、そこを下手にいじることはしなかった。

ステアリングは事細かに情報を伝えてくるものではないかもしれないが、ドンピシャの重さで、鼻先を狙い通りの場所へ向けさせることができる。

ギアボックスもフィーリングはワクワクするものではないが、動きは軽く精確だ。

オプションでアダプティブ・ダンパーも用意されるが、今回は標準装備のパッシブ・ダンパー仕様を試乗した。ボディ・コントロールの秀逸さよりも快適性を重視したようで、完全に沈み込んでさえ浮遊感がある。

コーナーに飛び込むと、ロール量は適正で、グリップは有り余るほど。安心感と安定感に満ちているが、長距離を飛ばすのもお手の物だ。

近く試乗を予定している最強バージョンのvRSを除けば、エンジンに変更はない。

今回の2.0 TDIはエキサイティングではないが洗練されたユニットであり、アイドリングは静かで、巡航時のマナーは多くのライバルに勝る。急加速したときでも、静粛性は損なわれない。

室内も、少なくとも責めるべきところはない

インテリアはマテリアルの質感が高く、小物入れも豊富。新型インフォテインメント・システムは操作へ遅れなく反応し、大きなアイコンは走行中でも扱いやすい。グラフィックはシャープ。Apple CarPlay/Android Auto/ミラーリンクは全車に採用される。

唯一の不満はディスプレイの位置がやや遠いことで、小柄なドライバーは身体を伸ばさないと手が届きにくい。

後席の広さは相変わらずクラス・トップ・レベルだが、これにトランクの大きさを兼ね備えるクルマとなると、ライバルは見当たらない。

開口部の低さは真似できても、容量で並ぶものはこのクラスに存在しない。

■「買い」か?

「Theふつうのクルマ」を求めるならば◯

実用的ながら質感にも優れ、キャビンも荷室もスペースが広く、しかも適正な価格のクルマを探すなら、オクタビア以上の候補は思いつかない。

VWゴルフ並みの質感で、それより価格は安く、しかも広い。2.0 TDIなら、速さと低燃費も付いてくる。

唯一望めないのはエキサイティングさだ。走りの性能は高いが、飛ばして楽しい類のものではない。それが問題になるかどうかは、ユーザーが何をオクタビアに求めるかによるところだ。

とにもかくにも、ふつうのよいクルマであった。

スコダ・オクタビア2.0 TDI

■価格 £23,365(322万円) 
■最高速度 217km/h 
■0-100km/h加速 8.4秒 
■燃費 23.3km/ℓ 
■CO2排出量 113g/km 
■乾燥重量 1352kg 
■エンジン 直列4気筒1968ccターボ・ディーゼル 
■最高出力 150ps/3500-4000rpm 
■最大トルク 34.7kg-m/1750-3000rpm 
■ギアボックス 6速マニュアル