いまから待ち遠しい。日本初公開の作品に出会えるゴッホ展

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誰でもその名前を聞くだけで、作品の情景やタッチまで思い出すことができる画家はそう多くはいませんが、ゴッホはそのなかでも筆頭ではないかと思います。
美術の教科書にも掲載され、力強い筆づかいや壮絶な生きざまが強烈なインパクトで記憶に残るゴッホ。日本ではすでにおなじみの画家ですが、ゴッホと日本のつながりの深さをさらに知ることができる展覧会が開催します。
6年越しに実現する国際プロジェクト
2017年の夏、北海道立近代美術館から巡回がスタートするのは「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」。日本初となる、オランダのファン・ゴッホ美術館との国際共同プロジェクトで、企画の立ち上げから6年に渡る準備期間を経て、待望の開催となりました。
フィンセント・ファン・ゴッホ『花魁(渓斎英泉による)』1887年,油彩・カンヴァス,ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)蔵 ©Van Gogh Museum,Amsterdam(Vincent van Gogh Foundation)
ゴッホはパリの画商店で日本の浮世絵と出会い、その鮮やかな色彩や質の高さに魅了され、肖像画の背景に描き込むほどに大きな影響を受けたといわれています。
フィンセント・ファン・ゴッホ『カフェ・ル・タンブランのアゴスティーナ・セガトーリ』1887年,油彩・カンヴァス,ファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)蔵 ©Van Gogh Museum,Amsterdam(Vincent van Gogh Foundation)
本展は二部構成になっていて、第一部では、ゴッホが描いた浮世絵の模写や、構図や色彩の表現様式、理想郷として夢見ていた日本のイメージを反映した作品など、さまざまな角度からゴッホ作品への日本の影響をひも解きます。
第二部では、近代日本の知識人約240人が、ゴッホ終焉の地であるオーヴェールを訪れた記録を残した「芳名録」を公開するとともに、その巡礼の様子を約90点の豊富な資料からたどる内容になっています。
日本初公開のゴッホ作品を展示
注目は、なんといっても日本初公開となる4点の作品。
フィンセント・ファン・ゴッホ『雪景色』1888年,油彩・カンヴァス,個人蔵
フィンセント・ファン・ゴッホ『ポプラ林の中の二人』1890年,油彩・カンヴァス,シンシナティ美術館蔵 ©Cincinnati Art Museum,Bequest of Mary E. Johnston,1967.1430
フィンセント・ファン・ゴッホ『夾竹桃と本のある静物』1888年,油彩・カンヴァス,メトロポリタン美術館蔵 ©The Metropolitan Museum of Art.Image source:Art Resource,NY
フィンセント・ファン・ゴッホ『タラスコンの乗合馬車』1888年,油彩・カンヴァス,プリンストン大学美術館寄託 ©The Henry and Rose Pearlman Collection / Art Resource,NY ※札幌、東京の2会場のみ展示
よく知られている作品とくらべて、柔らかい雰囲気を感じられる作品もあり、新しい側面が垣間見られそう。近くで見て、そのタッチも確認したくなります。これらを含む約40点のゴッホ作品を通じて、日本からどのような影響を受けて作品に投影したのかを多角的に検証するとともに、ゴッホが日本に魅了されるきっかけとなった浮世絵をはじめとする日本美術作品も約50点展示されます。
日本を夢見たゴッホと、ゴッホに魅了された日本人。交差する夢の軌跡を体感することができるゴッホ展に、今から期待で胸がいっぱいです。

[ゴッホ展 巡りゆく日本の夢]<札幌>会期 2017年8月26日(土)〜10月15日(日) 会場 北海道立近代美術館<東京>会期 2017年10月24日(火)〜2018年1月8日(月・祝) 会場 東京都美術館<京都>会期 2018年1月20日(土)〜3月4日(日)会場 京都国立近代美術館