写真提供:マイナビニュース

写真拡大

●ガジェッター心がくすぐられる逸品
昔はケータイ電話やスマホを購入すると中途半端な容量のmicroSDカードをもらえることがよくありましたね。しょっちゅう端末を買い替えていた方たちは、今となっては使い道のないmicroSDカードを引き出しに仕舞い込んでいることも多いのでは? そんな方たちにオススメのアイテムが上海問屋から販売されている「10枚のmicroSDカードをSATAドライブにできる変換アダプター」。某社さん以上に直球なネーミングセンスに脱帽です。

○microSDカードをまとめて1ドライブに

本製品はその名の通り、最大10枚のmicroSDカードを装着して、SerialATA接続のストレージとして利用するための変換アダプタです。

1枚1枚は容量が少なくて使い道がないmicroSDカードを、この変換アダプタによりひとつのドライブとしてOSに認識させられます。たとえば200GBの「サンディスク ウルトラ プレミアムエディションMICROSDXC UHS-I カード」を10枚用意すれば、なんと2000GBもの大容量を獲得可能なのです! (ちなみにメーカーでは32GBまで動作確認済み、それ以上の容量は自己責任で……)

本製品にはいくつか制限事項があります。まず、装着するmicroSDカードは容量を揃える必要があります。厳密にいえば異なる容量のmicroSDカードを混在させられますが、装着したなかで最も低容量のmicroSDカードを基準に容量が確保されます。たとえば、200GB×9枚、2GB×1枚を装着した場合でも、20GBのドライブとして認識されるわけです。

また、装着できるmicroSDカードの枚数とスロットが決められています。装着可能な枚数は1、2、4、5、8、10枚のいずれかに限られて、それぞれ下記の決まりに従ってスロットに装着しなければなりません。

●microSDカード装着のルール
* 1枚の場合→1番のスロットへ
* 2枚の場合→1枚は1番へ、もう1枚は2番以外のスロットへ
* 4枚の場合→1番、3番、5番、7番のスロットへ
* 5枚の場合→1番、3番、5番、7番、9番のスロットへ
* 8枚→1〜8番のスロットへ

○ドライバのインストールは不要

基盤むき出しなのでラフに扱えない本製品ですが、使い方自体はシンプル。microSDカードをスロットに装着して、USB - SerialATA変換アダプタなどでPCに接続するだけです。特にデバイスドライバをインストールする必要はありません。

●さっそく速度チェック! 使い勝手は?
さて、本製品で実現したドライブはどのくらいの読み書き速度を備えているのでしょうか? 今回は「Sandisk Extreme PRO microSDHC UHS-I(UHSスピードクラス3)16GB」を10枚揃えて、「CrystalDiskMark 5.2.1」で読み書き速度を計測してみました。

その結果、microSDカードを1枚、2枚、4枚、5枚、8枚、10枚と増やしていくと、Q32T1 シーケンシャルリードとQ32T1 シーケンシャルライトのスコアが向上していったのです。

本製品の仕様は不明ですが、microSDカードの枚数を増やすと読み書き速度が向上しているということは、並列処理が行なわれているはずです。

○microSDカード3種でベンチ比較

microSDカード自体の読み書き速度が与える影響を調べるため、「Sandisk Extreme PRO microSDHC UHS-I(UHSスピードクラス3)16GB」、「東芝 THNSU16 UHS-I(UHSスピードクラス3、SDスピードクラス10)」、「東芝 SD-C16G(SDスピードクラス4)」の3種類のmicroSDカードを使ったベンチマークも実施してみました。

こちらではQ32T1 シーケンシャルライトで顕著な差が見られました。余り物のmicroSDカードを有効活用するというコンセプトの本製品ですが、それでもmicroSDカードの読み書き速度は速いに越したことはないのは間違いありません。

ここまでポジティブにご紹介してきた本製品ですが、実は検証や計測にかなりの時間を要しました。microSDカードを多く装着するほど読み書き速度が向上するとお伝えしましたが、10枚装着した際に挙動が不安定な傾向が見られました。microSDカードを10枚装着したテストは、3回目でようやく完走したほどです。もちろん本製品自体の個体差や、メモリーカードとの相性に起因する不具合の可能性もあります。8枚に減らすと挙動が安定したので、もし実用するのであればmicroSDカードの枚数を調整することをお勧めします。

○ひと手間かければ簡易セキュリティが実現!

この「10枚のmicroSDカードをSATAドライブにできる変換アダプター」はどのような用途に活用できるでしょうか? 同じ容量のmicroSDカードを10枚揃えるというのは正直なかなか厳しい条件です。仮に16GBを10枚揃えたとしても容量は160GB。外部ストレージとしては心もとない容量です。

そこで筆者が思いついたのはセキュリティ目的の活用です。本製品はmicroSDカードのスロットの位置を変えるだけで、ドライブにアクセスできなくなります。つまり数字なり文字なり自分だけがわかる印をつけておき、正しいスロットにmicroSDカードを装着しなければ読み書きできないドライブが実現します。もちろん意外と簡単にデータを吸い上げられる可能性はありますが、簡易的なセキュリティ手段としては十分役立つでしょう。

正直実用的に活用するのは難しいアイテムですが、パズル的な試行錯誤は実に楽しく感じられました。多少の相性問題や不具合は可愛いものです。なにより全スロットをmicroSDカードで埋めた見た目がガジェッター心をくすぐります。コレクターズアイテムとしてでもぜひ手元に置いておきたい一枚です!

(ジャイアン鈴木)