技術の発展に伴って、素材の特性が違うさまざまな材料が出てきています。しかし、一つの物体を立体的な構造を変えることで形や特性を大きく変えられるという「reconfigurable materials(再構成可能な材料)」が考案されました。

Rational design of reconfigurable prismatic architected materials : Nature : Nature Research

http://www.nature.com/nature/journal/v541/n7637/full/nature20824.html

A toolkit for transformable materials | Harvard John A. Paulson School of Engineering and Applied Sciences

https://www.seas.harvard.edu/news/2017/01/toolkit-for-transformable-materials

紙で作った模型を使って、形をどんどん変化させられる「立体パズル」とでもいうべき「reconfigurable materials」の摩訶不思議な構造変化は、以下のムービーを見れば一発で理解可能。というか、ムービーを見ないでアイデアを理解するのは困難です。

Reconfigurable Materials - YouTube

「reconfigurable materials」という概念は、ハーバード大学のJohannes Overvelde氏らの研究グループが考案し、Materials Research Science and Engineering Center(MRSEC)とNational Science Foundation(NSF)の支援を受けて完成されたもの。ムービーで男性が手にとる紙の模型がreconfigurable materialsの概念を用いたモデルです。



紙で折りたたまれた模型を手にとって……



広げていくと……



六角柱のような形が現れたかと思うと、さらに形を変えて……



直方体を重ねたような立体に変化しました。



さらに別の方向に引っ張ると……



再び六角形の断面を持つ筒に変形。



側面から見ると、六角形の筒が重なった平べったい立体に変形しているのが分かります。



さらに、六角形の筒を広げるように立体物を引っ張ると……



テトラポットのような形になり……



歯車のような形に変身。紙でできた一つの立体物が次々と形を変える様はまるで手品を見ているようですが、この変形させられる立体構造こそreconfigurable materialsの特長です。



さらに多くの直方体で作られた紙の模型。これもreconfigurable materialsのワークフレームにそって設計されています。



折りたたむようにして……



別の形に。



別方向に引っ張るように……



違う形に変形させることもできます。





reconfigurable materialsは多面体を拡張するアイデアで生み出されたもの。



2014年にスタートしたreconfigurable materialsの研究は、デザインと計算モデリングを組み合わせることでreconfigurable materialsを実現したとのこと。



研究から生まれた計算モデルを使う事で、材料の変形具合や立体の剛性など物体の特性を定量化することも可能になりました。



reconfigurable materialsを使って、パンタグラフのような動きをする物体を作ることも可能。



素材を破壊することなく、立体構造を変化させられるreconfigurable materialsを使って物理特性が変化する立体物を作ることが可能になります。



この複雑な形の立体物は……



以下のような形の異なる立体構造に次々と変化させることができます。









ハーバード大学の研究チームはreconfigurable materialsを作る設計フレームワークは完成させており、今後は構造材料への実用化が検討される段階です。reconfigurable materialsは材料工学だけでなく航空宇宙技術、物理学、ロボットエンジニアリング、生物医学、建築学などへの応用が期待されています。