6、7日両日、米フロリダ州で開催される米中首脳会談の焦点は、ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮に対し協力姿勢を示すことができるかである。米中が力による“実効策”で合意すれば、北朝鮮も過激な行動で反応する懸念が大きい。資料写真。

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4月6、7日両日、米フロリダ州で開催される米中首脳会談の焦点は、ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮に対し協力姿勢を示すことができるかである。米中が力による“実効策”で合意すれば、北朝鮮も過激な行動で反応する懸念が大きい。その場合、東アジア地域の地政学的リスクが高まり、内外株式市場の下落やリスク回避の円買いによる円相場急騰が予想される。

現に、北朝鮮の弾道ミサイル発射をきっかけとした米朝関係の緊迫化への懸念から、6日の東京株式市場で日経平均株価が急落、前日比264円21銭安の1万8597円06銭で終了。昨年12月7日以来の4カ月ぶりの安値に沈んだ。

市場筋によると、6日朝の日米首脳電話会談で、安倍首相とトランプ大統領が、北朝鮮に対する武力行使も排除しない姿勢を打ち出したため、市場は全面安となった。この電話会談で、安倍首相は「米国が『すべての選択肢がテーブルの上にある』との姿勢を対外的に示していることを高く評価したい」と述べ、トランプ政権が北朝鮮に対し、武力行使も排除しない姿勢を打ち出していることを支持する考えを伝達した。

米中外交筋によると、米中首脳会談では北朝鮮問題が主要議題となる。トランプ政権は対北朝鮮政策について、オバマ前政権が掲げた「戦略的忍耐」方針をから転換、北朝鮮が自主的に核放棄に動くのを待つのではなく、武力行使も辞さず圧力を強める方向に舵を切った。

米国の方針転換に対する中国の出方に世界の耳目が集中するが、習近平政権は北朝鮮問題での中国の立場について、(1)朝鮮半島の非核化、(2)地域の安定、(3)平和的な対話を通じた解決―の3点を堅持している。ただ同筋は「北朝鮮問題が大きな米中協力のきっかけになる」と見ており、両首脳間で実効力のある「新たな北朝鮮抑止策」が打ち出される可能性もある。

北朝鮮は5日午前、東部の咸鏡南道・新浦付近から日本海に向けて弾道ミサイルを発射した。ミサイルは発射地点から約60キロメートル飛行。米中首脳会談を前に、両国をけん制する狙いもあるとみられている。(八牧浩行)