レシートに「Black lady」と書かれた真意は…(出典:http://www.nzherald.co.nz)

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このほど、ニュージーランドのオークランドにあるカフェで、客の女性が店のスタッフから人種差別の誤解を生むような対応を受けた。この出来事がFacebookに投稿されたことで、カフェの経営者が後日謝罪することとなった。『NZ Herald』ら複数メディアが伝えている。

3月31日、オークランドのセント・ヘリアーズにある「サイプレス・カフェ」を2人の女性が訪れた。

ニュージーランドの先住民マオリの血を引く女性(名前は本人の意思で明かされていない)は、友人が食事と飲み物を注文しそれがテーブルに運ばれた後、テイクアウト用にホットチョコレートを注文した。ところがいつまで待ってもテーブルに運ばれてこなかったためにカウンターに行くと、ホットチョコレートの注文がタイプされたレシートに「Black lady」という手書きの文字があり、女性は不快になった。

友人が店のスタッフに話をしようとしたところを止めて女性は店を立ち去ったが、その日のうちに女性の友人はFacebookに「こんな郊外でも差別があるのね」とレシートの写真と共に投稿すると、地元紙『NZ Herald』が目を留めた。

女性は同紙に「今までこのような目に遭ったことがなかったので、どう反応していいかわかりませんでした。でも不快になったのは事実です。誰の注文かを覚えておきたいならば、名前を聞けばいいはずです。こんな形で差別することは間違っています」と話した。

その後、同紙がカフェの経営者ドン・チョイさんに話を聞きに行くと「一日中カフェにいたが、そんな出来事は知らない」と言い「その話は本当なのか。差別などこの店ではない。店のことで文句があるなら直接私に言えばいいのに、わざわざ投稿するなんて普通の人ではないはず。いい加減な話をでっち上げているだけだろう。スタッフに確認するまでもない」と女性への不満を露わにした。

女性はドンさんの発言をレポーターから聞くと激しいショックを受けた。「証拠にレシートがあるし、私は嘘などついていません。それに店には監視カメラもあるはずです」と反論し、これを聞いた女性の友人もカフェ側のあまりにも不適切な対応に怒りを露わにした。

しかし4月4日、カフェ側はFacebookで謝罪することとなった。そこには「英語のできる人に代わりに書いてもらった」というドンさんからの投稿があり、「メディアから取材を受けた時には、“女性客を『黒人』と呼んで差別したことを覚えているか”と聞かれたと勘違いをし、母国語ではない自分の限られた英語で出来事を完全否定して適切な言葉で伝えられなかったが、女性やこの件を知った人たちに不快な思いをさせてしまったことをお詫びしたい。私もアジア人で、正直これまで差別を受けた経験もある。だから女性のショックは理解できる。でもウチの店は黒人にしろ白人にしろ、人種差別は一切していない」と記されてあった。

ドンさんは、後で女性のサービスにあたった韓国人スタッフに確認したところ、店内が込み合っていたので女性からの注文を覚えるために「黒い服を着た女性」の意味でメモをしたという返事があったそうだ。決して黒人差別意識があってのことではないことを主張したうえで、注文されたドリンクをテーブル席まで運ばないことは他の客にもしていることであり、客はカウンターで受け取るシステムにしていること、今後は全ての客に誤解や不快感を与えないために、容姿や特徴ではなく名前を聞いたりテーブル番号の使用を徹底するとFacebookで述べている。この女性は3日に店を訪れており、ドンさんは直接謝罪したという。

なお昨年には、南アフリカでも容姿で客の顔を覚えようとしていた黒人ウエイターが、レシートに「黒人2人」と記載したことで不快に思った客がSNSに「差別だ」と投稿し、後にレストラン側が謝罪していた。

出典:http://www.nzherald.co.nz
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)