■乾、エイバルで今シーズン初ゴール

 1日、スペイン・エイバルの乾貴士がリーガエスパニョーラの29節、ビジャレアル戦で今シーズン初ゴールをマークした。ゴールだけでなくこの日、乾の切れはよく地元での評価は高い。地元紙は乾を「侍」と例え、相手を真っ二つに切り裂いたという表現を使っているほどだ。さらにスペイン最大のスポーツ紙である「マルカ」は「乾の最高の1日」という見出しまでつけている。

 この日の乾は先発出場を果たし、1得点とPKを誘うプレイでビジャレアルディフェンスを翻弄した。スペインのメディア「バベル」は乾に対しチーム最高点の8という採点を下した(キケ・ガルシアも8点)。存在感を見せつけ、改めてエイバルになくてはならない存在だということを証明した。

■乾一時帰国

 そんな乾だが一時帰国する。日本代表の招集ではなく、なんと安倍首相とスペイン国王との晩餐会に出席するためだ。スペイン国王がエイバルファンかどうかは分からないが、この席に乾が呼ばれるのは異例でここでも乾のスペインでの人気が伺える。そのため4日に行われた30節、7日に行われる31節は欠場することとなる(30節はどのみち累積警告での出場不可)

 日本ではさほど乾の活躍についてフォーカスされていないが、スペインでは日に日に評価を上げてきている。スペインで満足な働きを見せたことの無い日本人選手だったが、乾は異例の存在となるだろう。ブンデスリーガでも活躍していた乾の適応力が証明されたこととなり、日本人選手が今後スペインに渡っても大丈夫という礎を築いた。

■代表に必要ではないか

 ハリルホジッチがなぜ乾を選出しないか分からない。しかし今回の乾の活躍はきっと無視できないだろう。久保然り、大迫然り、海外で活躍している選手が日本代表でも大暴れしている。長きに渡り代表に君臨している本田、長友などクラブで出場していない選手たちを重宝するハリルホジッチがどうするかは見ものだ。個人的には乾の相手を切り裂くドリブルはまさにワールドクラスと言っても過言ではなく、日本代表に必要だと思っている。

 先月行われた、UAE戦、タイ戦でほぼ見えた「ワールドカップ出場」だがまだまだ気を抜いてはいけない。ベテランへ最後のチャンスを与えるのか、新たな戦力を試しながら勝ちを狙うのかはハリルホジッチ次第だ。オーストラリア、サウジアラビア戦で「満を持して乾を使う」ということになれば相手にとっては嫌かもしれない。重要局面まで最終カードを控えているという考えであれば脱帽ものだが、そればかりはハリルホジッチにしか分からない……