米ホワイトハウスでヨルダンのアブドラ・イブン・フセイン国王(奥)との共同記者会見に臨むドナルド・トランプ大統領(2017年4月5日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

写真拡大

【AFP=時事】シリア北西部で行われた化学兵器によるとみられる攻撃で多数が死傷した問題で、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は5日、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権が一線を越えたとの見解を示し、米国は対応措置を取ると警告した。

 トランプ大統領は、シリア北西部イドリブ(Idlib)県の反体制派支配地域にあるハンシャイフン(Khan Sheikhun)で4日に起きた攻撃は「人道に対する侮辱」だと述べ、ロシアの支援を受けるアサド大統領に対する自身の見方を変えたと警告した。

 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」の5日の発表によると、攻撃による死者は86人に増加。うち30人が子ども、20人が女性だった。安否不明者も複数おり、死者は増える恐れがあるという。

 これまでホワイトハウス(White House)は、シリアでの最重要課題はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の撲滅であり、反体制派とアサド政権との内戦の終結ではないと表明していた。

 だが、ホワイトハウスを訪問したヨルダンのアブドラ・イブン・フセイン国王(King Abdullah II)と共同記者会見を開いたトランプ大統領は「(シリアでの攻撃は)わたしにとって多くの線を越えた」と表明。

 バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領が2013年、「レッドライン(越えてはならない一線)」と警告していた化学兵器を使用したアサド政権に対応措置を取らなかったことを改めて批判した上で、「無実の子どもや赤ん坊、幼い赤ん坊を殺せば、レッドラインの域を越え、いくつもの線を越えることになる」「シリアとアサド氏に対する私の姿勢はすでに大きく変わった……まったく別の次元になった」と語った。

 ただ、トランプ大統領は米国が取る対応措置についての詳細には触れなかった。米国のニッキー・ヘイリー(Nikki Haley)国連大使はこれに先立ち、国連安全保障理事会(UN Security Council)の緊急会合で、国連が措置を取らなければ、米国は単独行動に出ることも辞さないと警告していた。
【翻訳編集】AFPBB News