欲求に基づく病気なので予防は難しいのかもしれないが(写真は原因となる梅毒トレポネーマ (C)Susan Lindsley, CDC)

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国立感染症研究所が2017年4月4日に発表した感染症発生動向速報で、2017年第12週(3月26日まで)時点での梅毒の累積感染者報告が1013件に達したと発表した。

42年ぶりに4000人を超え4518人という報告数を記録した2016年度の同時期でも796人で、今年はさらに報告数が増加する恐れもある。

都市部で患者数が増加

日本では1948年から梅毒の報告数が調査されており、年間に約1万1000人が報告された1967年以降、減少傾向にあった。しかし2013年に1228例、2014年に1671例、2015年に2697例と近年の報告数は増加傾向にある。

今回の速報によると、12週だけ(3月20〜26日)でも52件の報告があり、最多は東京の16例で大阪の12件、千葉の4件と続く。累積報告順でも東京が323件と群を抜いて多く、大阪147例、神奈川61例、福岡55例、愛知45例と都市圏での報告が目立つ。その逆に、人口の少ない地道府県では報告例0も見られる。

梅毒は主に性交渉によって「梅毒トレポネーマ」という細菌に感染することで発症する性感染症。治療法はすでに確立されており、コンドームを使用するなどセーフティーセックスにつとめることで予防はできるが、なぜここ数年で増加しているのかはわかっていない。

厚労省のウェブサイトに掲載されている性感染症情報によると、若年層の性交渉の増加や不特定多数との性交渉の増加、性産業の複雑化などさまざまな要因をあげているが、推測にとどまるとされている。