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日本だけでなく世界的な歴史で見ても有数の古都のひとつである京都。言わずもがな日本の伝統や文化が数多く残り、少し歩くだけでもその歴史や風情を感じられる。しかし、当時の風情はどうだったのだろう、と思った人も多いのではないだろうか。"洛中洛外図屏風"は、屏風に町並みや散策する人物たちなど古都京都の様子を描いたもので、国宝や重要文化財を含み現在に至るまで残っている。

先人たちにより伝えられてきた洛中洛外図により、いまなお当時の情緒を絵から推し量ることもできるが、言うまでも無く紙や木は環境の影響も受けやすく劣化しやすいもの。デジタル化が進む現代、デジタルアーカイブの技術や印刷技術を用いることで忠実にデータを保存していく試みが行われている。

大日本印刷と学校法人二本松学院京都美術工芸大学は、「洛中洛外図屏風 池田本」の高精細画像を活用した多言語マルチメディアシステムを開発、同大東山キャンパス(京都市東山区川端七条上ル)の鴨川七条ギャラリーにおいて5日、公開した。

二本松学院京都美術工芸大学は、伝統建築や伝統工芸、歴史文化遺産と京都の文化を専門職業人として具現化していくことが理念として掲げており、昨年10月には京都市と「文化財観光資源活用に関する包括連携協定」を締結、11月より大日本印刷と教育・文化領域のデジタルコンテンツに関する共同開発プロジェクトを発足している。

今回、洛中洛外図屏風の中でも描写人数が3,000人を超える林原美術館所蔵の「洛中洛外図屏風 池田本」を大日本印刷が金箔上への印刷を含む特殊技術を用いて高精細に複製する"伝匠美"として再現、同大の研究と文化財のデジタルコンテンツ作成のノウハウを融合したマルチメディアシステムを構築した。屏風上で表現されている史跡や名称の説明、歴史的背景など鑑賞者がタッチすると多面的な情報が84インチの大画面に表示され、京都散策の深みを増すことができる。なお、本展では日本語・英語の二カ国語対応となる。

(長岡弥太郎)