1メートルの段差を登るロボット。(写真:電気通信大学発表資料より)

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 電気通信大学、金沢大学などの共同研究グループは、内閣府が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)タフ・ロボティクス・チャレンジの一環として、工場や発電所などの巡視・巡回点検を目的とした索状(ヘビ型)のロボット、「T2 Snake-3」(以下、本記事内ではスネイクと呼称)を開発した。

 スネイクは車輪部を関節で直列に連結した構造をしている。関節用のモーターが17個、車輪用のモーターが10個ある。全長は1,730ミリメートル、重量約9キログラム。頭と尻尾の先にカメラが取り付けられており、その映像をリアルタイムで確認しながら、ゲームパッドに似たシンプルなコントローラでリモートコントロールすることができる。バッテリーの駆動限界時間は1時間程度だという。

 また、距離や傾きを計測するセンサーを備えており、階段を昇り降りするなど、器用な立ち回りが可能である。

 さて。ロボットというものを作り、動かすとき、ネックになるものは、足回りである。大昔に書かれたSFとは違って、人間そっくりの身体動作を取ることのできるロボットというのは、2017年現在、なお生み出されていない。歩かせるだけでも大変な技術が必要になる。そもそも、2足歩行というのが工学的に難しいという前提があるので、いかんともしがたい。

 そこで、ヘビ型というわけである。なるほど、確かに、これなら狭い所に潜り込んだり、器用な立ち回りが可能であろうという姿をしている。人間が入るわけにいかない場所に、人間に匹敵する踏破能力を持ったロボットを導入するための、一つの答えが「スネイク」だったというわけである。

 今後の展望としては、点検のシステム化、耐久性能の向上、現場での試験運用などを経て、将来的にはプラントの巡回点検、家屋やインフラの点検など、産業諸分野への展開が期待できるという。