4日、韓国・聯合ニュースなどによると、約3年ぶりに海上に引き揚げられた韓国の旅客船セウォル号を陸に移すため、船体に穴を開けての排水作業が行われたものの、思うような結果が得られなかったことが分かった。写真はソウルに設けられた犠牲者追悼のための施設。

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2017年4月4日、韓国・聯合ニュースなどによると、約3年ぶりに海上に引き揚げられた韓国の旅客船セウォル号を陸に移すため、船体に穴を開けての排水作業が行われたものの、思うような結果が得られなかったことが分かった。

海洋水産部のセウォル号現場収拾本部は4日、船体を陸に移すトランスポーターモジュール(MT)24台を追加で投入する案について、船体引き揚げを担当する中国企業・上海サルベージコンソーシアムと最終協議していることを明らかにした。これにより、MTは456台から480台に増える可能性が大きくなった。当初、せん孔排水作業で船体Dデッキに21個の穴を開ければ約1400トンの海水を排出できるものと期待されていたが、実際には100分の1の14〜15トンにとどまり、目標としていた船体重量に届かなかったのだ。

これを受け、「初めからMTの台数を増やしていたら、せん孔作業を行わなくてよかったのではないか」という指摘が出ている。この指摘に対し、現場収拾本部のイ・チョルジョ部長は「せん孔によりセウォル号の重量を減らす作業も必須だった。船体重量を減らし、MTの支える力を高めるツートラック・アプローチによる陸揚げの準備をしている」と説明した。

セウォル号の船体調査委員会も、せん孔作業が費用削減のための方法だったのではないかと疑っている。キム・チャンジュン委員長は、前日の会見で「上海サルベージは費用の問題からMTの台数を低く見積もったものと思われる」と話した。業界関係者によると、MTのリース料金は1台あたり数百万ウォン(数十万円)するという。

海洋水産部は今後、各地から集めたMTを組み立てて5日に試運転を行い、6日にセウォル号を陸揚げする作業に入る方針だ。MT24台の追加投入が決まったとしても、木浦(モッポ)新港への搬入までの期間を最小化し、小潮期が終わる7日にはセウォル号を完全に陸上に移すという当初の日程通りに作業を進める方針だという。

これについて、ネットユーザーからは「作業当時はセウォル号内の堆積物が固まっているか知る方法がなかった。前例があったのならともかく、世界でも異例な事故だったから穴を開ける方法が最も賢明だと思わざるを得なかったんじゃない?」「なら、誰かが船内に入ってシャベルで作業でもする?」とせん孔作業に肯定的なコメントや、「事故発生から現在に至るまで、最も問題なのはメディア」「メディアがいつも国論を分裂させてるような気がする」とメディアを非難するコメント、「費用を節約しようとしてるのに何が問題なの?」「費用節減?作業に使うお金があるなら、別のことで苦しんでいる人たちのために使うべき」と費用問題に関するコメントなど、4000件以上のコメントが寄せられている。

一方で、「何をしても不満ばかり」「何かするたびに『ああすればよかった』『こうすればよかった』と不満ばかり…」と世論を冷静に捉えるコメント、「長いこと何もしないでいた時よりは今の方がいい」「もうやめようよ。引き揚げられただけでもすごいこと」と論争の鎮火を願うコメントもみられた。(翻訳・編集/松村)