ウェブのデータ通信解析を行っているアイルランドのスタットカウンター(StatCounter)がこのほど公表した最新リポートによると、インターネットに接続して利用されている全世界の機器のうち、米グーグルのOS「Android」を搭載する機器の占める比率が、初めて米マイクロソフトの「Windows」を上回った。

[JBpressの今日の記事(トップページ)へ]

「1つの時代の終わりを告げる」

 これは、パソコン(デスクトップ、ノート)やモバイル機器(スマートフォンなど)、タブレット端末のデータ通信量を調査したもの。リポートによると、世界でインターネットにアクセスしている機器の中で、Androidを搭載する機器が占める比率は今年3月時点で37.93%となり、Windowsの37.91%を上回った。

 両OSの差は今のところわずかだが、このことはテクノロジーの歴史の中で画期的な出来事であり、1つの時代の終わりを意味するものだと、スタットカウンターは指摘している。

 Windows機のネットアクセス比率は、5年前の2012年3月時点で80%超と、高水準だった。そして、この時点におけるAndroid搭載機の比率はわずか2.4%。

 ところが、Windowsはその後一貫して右肩下がりで推移。一方のAndroidは右肩上がりで伸び続け、今年2月時点で両者の差は1.2ポイントにまで縮まっていた。

(参考・関連記事)「Androidの利用台数、まもなくWindowsを抜く見通し」

Android、5年前の2.4%から大躍進

 これについて、スタットカウンターのエーダン・カラン最高経営責任者(CEO)は、「世界のOS市場で、1980年代以来マイクロソフトが守り続けてきたリーダーシップに、終わりを告げる出来事だ」と述べている。また同氏は、「つい5年前に、わずか2.4%のシェアだったAndroidにとって、大きな進展を示すもの」とも指摘している。

 同氏によると、Androidの飛躍的な成功の主な要因は、スマートフォンの普及、従来型パソコンの販売減少、世界市場におけるアジア地域の影響力の大きさにあるという。

 3月のインターネットアクセス比率をパソコンに限定して見ると、Windowsは84%と依然高い比率。だが、スタットカウンターのカランCEOは、「Windowsはパソコン市場の戦いで勝利したが、戦場はすでに別の所に移った。今後マイクロソフトが携帯電話の分野に進出するのは難しいだろう」と手厳しい指摘をしている。

Windowsのシェア、スマホ市場で0.3%

 同氏がそう指摘するのも無理のないことなのかもしれない。例えば、米調査会社のガートナーが今年2月に公表したスマートフォン市場リポートによると、昨年10〜12月期におけるAndroid搭載機の世界販売台数は、3億5267万台で、そのシェアは81.7%。これに米アップルiOS(iPhone)が7704万台(シェア17.9%)で次ぎ、Windowsはわずか109万台、シェアは0.3%だった。

 また、Windowsはパソコン市場を支配しているが、その出荷台数は、スマートフォンを大きく下回っている。

 ガートナーの別のリポートによると、昨年1年間におけるパソコンの推計出荷台数は、2億6500万台。タブレット端末は1億7700万台で、これらを合わせたコンピューティング機器の台数は4億4200万台。

 しかし、携帯電話の推計出荷台数は18億8700万台と、これを大きく上回る。ガートナーによると、このうち約15億台がスマートフォン。そして、その8割の12億台近くがAndroid搭載機になる。

筆者:小久保 重信