シリア・イドリブ県のハンシャイフンで起きた毒ガスによるとみられる攻撃の後、病院で手当てを受ける子ども(2017年4月4日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】シリア北西部の反体制派支配地域で4日、化学兵器によるとみられる攻撃があり、多数の民間人が死傷した事態を受け、国際社会から怒りの声が上がっている。

 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、北西部イドリブ(Idlib)県の町ハンシャイフン(Khan Sheikhun)で起きた攻撃により、少なくとも民間人58人が死亡し、多数に失神や嘔吐(おうと)、口から泡を吹くといった症状や呼吸器系の問題がみられた。さらに少なくとも160人が負傷し、多くが医療施設に到着した後に亡くなっているという。

 同監視団によると、死者のうち19人が子ども、13人が女性だった。現地のAFP特派員も、多くの子どもに人工呼吸器が装着されている様子を確認した。また同特派員によると、最初の攻撃から数時間後には、負傷者が治療を受けていた病院も空爆を受けた。

 反体制派は、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領率いる政府軍による攻撃と主張し、和平協議の進展も疑問視せざるを得ないと表明。これに対し政府軍は一切の関与を否定し、「テロ集団」が「化学物質および有毒物質」を使用したと非難する声明を出した。

 化学兵器の使用が確認されれば、6年前に始まったシリア内戦で最悪規模の被害を出した化学兵器攻撃となる。シリア人権監視団は、使用されたガスの種類については特定できないものの、攻撃を実施したのは政府軍用機だったとみられると伝えている。

 国際社会も直ちに非難の声を上げており、米仏英はいずれもアサド政権側による攻撃との見方を示した。国連安全保障理事会(UN Security Council)は仏英からの要請を受け、この攻撃について協議する緊急会合を5日に開く予定。
【翻訳編集】AFPBB News