バングラデシュで安楽死をめぐる論争を呼んだトファザル・ホサインさんと難病に苦しむ2人の息子と孫(2017年1月20日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】バングラデシュで、難病に侵された2人の息子と孫を安楽死させてほしいと父親が訴え、世界的な注目を集めたことがきっかけとなり、インドの医療施設が無料で3人に対する治療を申し出ていたことが明らかとなった。

 果物の露天商として働くトファザル・ホサイン(Tofazzal Hossain)さんは今年1月、地元の政府に対して息子2人と孫の安楽死を認めるよう訴え、保守的なバングラデシュではほぼ話題に上ることのない安楽死についての論争が巻き起こった。

 3人は全員、遺伝性の疾患「デュシェンヌ型筋ジストロフィー」を患っている。これは筋力が次第に衰える病気で、30歳を超えて生きられる患者は珍しいとされている。

 父親のこの悲痛な訴えに、インド・ムンバイ(Mumbai)の医療施設「NeuroGen Brain and Spine Institute」が、幹細胞を用いた新しい治療を提供すると申し出た。同施設によると、患者数百人の症状を改善してきたという。

 同施設の広報担当者は、インドの航空会社が無料でホサインさん一家をインドまで運び、一家は2日に施設に到着したと明らかにした。

 また、この広報担当者は「デュシェンヌ型筋ジストロフィーは確かに不治の病であり、彼らは重度の疾患に苦しめられている」と述べ、試みるのは症状の改善であることを強調した。

 だが一方でホサインさんは、インドでの治療について、息子たちと孫にとって最後の希望であると語った。

 ホサインさんはAFPの電話取材に対し涙ながらに、「希望に満ちた気分だ。治療の第1ラウンドが行われたんだ」と答え、「アラーのお恵みにより、息子たちと孫が治癒されると願っている」と語った。
【翻訳編集】AFPBB News