名古屋城の本丸御殿。

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 名古屋城といえば有名なのが金のしゃちほこであるが、金のしゃちほこのある天守閣の他にも、本丸御殿というのも存在している(いずれも近年に復元されたもの)。その本丸御殿は現在復元工事の最中なのであるが、既に完成している部屋のいくつかを、有償、1日2万円で貸し出すという。対象となるのは、「孔雀之間(くじゃくのま)」など3部屋。

 木造復元の城郭で、このようなことをするのは全国でも初めての試みになるという。貸し出しには一定の条件があるが、それを満たせば基本的には誰でも借りることができる。条件は下記のようなものである。

 ひとつ、大音量を出さないこと。ふたつ、大量の水や火を使わないこと。みっつ、傷を付ける危険があるので、壁や柱にものを立て掛けないこと。他にもあるらしいが、基本的にはこんなところである。少量であれば飲食も可。伝統芸能の発表会、伝統工芸品の展覧会、お茶会、講演会などの利用を想定しているという。

 開館時間は年末年始を除いて午前9:30〜午後4:30である。ちなみに半日利用の場合は1万2,400円となる。

 当然といえば当然であろうが既に問い合わせや予約の電話が殺到しており、毎月1日に、半年後の1カ月の予約を募る「調整会」を開催している。他に希望者のいない日であれば先着で予約することができるが、希望者が複数重なった日程については、抽選になるとのこと。

 ところで、名古屋城の本丸御殿の再建計画が持ち上がったのは、今から何十年も昔のことである。1959年に天守と金鯱が復元され、その後も本丸御殿の再建も行うという計画があったのだが、主に資金難によって今日に至るまで難航に難航を極めていた。

 今回の部屋貸し出しも、文化的な貢献を企図するものであるだけでなく、おそらく復元工事の資金繰りという背景があるのではないかと思われる。実に苦労の偲ばれる話であるので、何か機会があればぜひ、利用してみてほしい。