画期的な技術を世に送り出すテクノロジー企業と、あらかじめ特許を押さえて巨額の賠償金やライセンス料を要求する「パテント・トロール」との関係は根深いものがあります。Appleの「マップ」機能などが特許侵害であるとして、同社をUnilocなる企業が訴えに出ました。

過去にはMicrosoftから巨額の賠償金を引き出す

今回、特許侵害であるとして問題されているのは、「マップ」機能のほか、Apple IDとUDIDを通して認証を行う技術、iOSのリモートアップデートなどです。しかし、Appleの位置情報をベースとした情報通達技術が、「デバイスの履歴にもとづく情報の予測送信」と名の付いた特許を侵害していると訴えるなど、Uniloc側の言い分はかなり強引です。
 
ニュースサイトAppleInsiderがUnilocのことを「悪名高い」と形容しているように、同社はこれまでにもMicrosoftからMinecraft(Mojang)まで、ありとあらゆる企業を相手取って裁判を起こしてきました。Microsoftの場合、海賊版を防止するUnilocの技術を侵害したとして、3億8,800万ドル(約430億円)の賠償を命じられたことで大きな注目を集めました(最終的には和解)。

言い分がどこまで通るかは疑問

特許とは平たく言ってしまえば、一定の期間内であれば自分の発明を誰かに横取りされて勝手に金儲けに使わせない、というものです。いわば非常に強力な武器で、個人の発明が無断で大手企業に使用されることを防ぐのにも役立ちますが、技術もないのに片っ端から特許だけを押さえてしまうなど、使い方によっては悪用できてしまうのも事実です。
 
Unilocも、そうした悪用を目的とした「パテント・トロール」の1社だとみられており、世界最高峰の弁護士集団を抱えるAppleがどのように対処するのか注目が集まります。
 
ただ、Unilocの言い分がどこまで通るのかは定かでありません。同社が侵害されたと訴えている特許のいくつかは、問題となっている技術をAppleが活用するよりも後に申請されているからです。例えば、iPhoneが侵害しているとされる「物理デバイス認識に基づくコンピュータのリモートアップデート」と名付けられた特許は、iPhoneが発売された2007年よりも後に申請されています。
 
 
Source:AppleInsider
(kihachi)