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富士通と米Oracleは4月4日、UNIXサーバの新ラインナップとして、「SPARC(スパーク) M12」1機種2モデルを全世界で提供開始した。新製品は、新プロセッサである「SPARC64 XII」(スパークロクヨン トゥエルブ)を搭載している。

同製品は処理能力に合わせ、2CPUモデルの「SPARC M12-2」および、最大で32CPUまで段階的に拡張可能な「SPARC M12-2S」の2モデルを提供する。OSは「Oracle Solaris」をサポートするとともに、仮想化機能として「Oracle VM Server for SPARC」をサポート。

同製品の特徴として「高速処理の実現によるユーザー企業のデジタル革新の支援」「新冷却技術による安心・安全運用の実現」「ビジネスの成長に合わせた運用・管理コストの最適化」「ユーザー・ビジネスの継続を支えるシステムの安定稼働」の4点を挙げる。

高速処理に関しては、データ処理の効率化に重要となるCPUコアあたりの性能を、従来製品である「SPARC M10」の最大2.5倍に強化した。SPARC64 XIIの搭載により、システムの複雑性を増すことなく最小限のリソースで基幹業務やデータベースの処理能力を最大化でき、ユーザー企業のICT投資最適化に貢献するとしている。

ソフトウェア・オン・チップは、クラウド上にあるデータ処理にインメモリ・データベースの利用が有効であることに着目し、データ処理をメモリ内で行う「Oracle Database In-Memory」使用時における検索同時実行数をSPARC M10の2倍に拡張するなど、データベース処理の高速化を実現。そのため新製品は、基幹業務の効率化に加え、ビッグデータを利用した意思決定のスピードアップや多角的な情報分析による顧客サービスの向上など、ユーザー企業のデジタル革新を支援するとしている。

新冷却技術については、プロセッサの飛躍的な性能向上に合わせて増加する発熱量への対応として、これまで富士通が培ってきたという先端グリーンICTの開発技術力を基に、気化熱を利用した冷却技術である「Vapor and Liquid Loop Cooling」(VLLC)を開発。従来の冷却方式と比べて約2倍に冷却効率を向上しており、サーバ内を確実に冷却できるため、データセンター内に多数の同製品を設置してプライベート・クラウド環境を構築する場合も、安心・安全に運用可能だという。

運用・管理コストの最適化に関しては、最小2コアから1コア単位でCPU性能を増減できるCPUコア アクティベーション機能を提供し、クラウドのサービス提供形態など業務量に合わせて同製品の構成の変更が可能。上位モデルであるSPARC M12-2Sは、筐体を連結して1台のサーバとして利用可能なビルディング・ブロック方式を採用している。

さらに、最大16筐体の連結により、1システム内に3000以上の論理CPUの動作が可能な拡張性を有し、同製品を基盤としたプライベート・クラウド環境を構築することで、導入時はスモールスタートで初期投資リスクを最小化し、ユーザー企業のビジネス拡大やICTインフラの統合に合わせて段階的に細やかな拡張を可能としている。

安定稼働については、プロセッサ上の全回路に装備したエラー検出機構やプロセッサ自身でエラー修復を行なうリカバリー機構など、従来製品であるSPARC M10で実績があるというRAS機能(信頼性/可用性/保守性の略)を全て継承し、ユーザー企業のビジネスを安定稼働で支えるとしている。

(山本善之介)