日本を代表する保存食のひとつにつけ物があります。なかでもぬか漬けの歴史は古く、昔はどの家庭にもぬか床があったものです。近年ではぬか床の手入れが面倒なことと、スーパーでぬか漬けが簡単に手に入るようになったため、家でつけることが減ってきました。しかし健康ブームによってその健康効果を知り、ぬか漬けを始める人が増えているようです。

利用しなきゃもったいない、米ぬかの栄養

普段食べるお米は、白米が多いのではないでしょうか。白米は本来、ぬかと呼ばれる胚芽や皮に包まれており、このぬか付きの状態を玄米といいます。ぬかが付いていると食感が悪く食べにくいとの理由から、精米によってぬかを取り除き白米にすることが多いのです。

ところで白米を食べるようになったのは江戸時代。精米するときにできてしまうぬかは、米油にするなどして捨てることなく利用され、ぬか漬けも利用法の一つでした。米はぬかの部分にこそ、豊富な栄養素が含まれており、ぬか漬けにすることで、ぬかの栄養を無駄なく摂っていたのです。ぬかには高い美容効果があることも知られており、今では洗顔や化粧品などにも利用されています。

玄米が苦手な人におすすめのぬか漬け

胚芽を含むぬかには、米が成長していくために必要とする栄養分が多く含まれています。玄米を食べた方が良いと言われるのは、ぬか付きの玄米と、ぬかを取った白米では栄養価に大きな差がでてしまうからです。玄米が苦手という方には特にぬか漬けがおすすめです。ぬかを利用したぬか床にも、もちろん栄養分がたっぷりと含まれています。ビタミンB群やミネラルがバランスよく豊富に含まれ、肌の新陳代謝を促し調子を整えます。

そして豊富に含まれる酵素は老廃物の排出を促進します。ぬか床は乳酸菌や酵母の働きにより発酵しますが、1gのぬか床には10億個もの乳酸菌が含まれているそうです。毎日ぬか漬けを食べれば、乳酸菌効果で腸内環境の改善が期待できます。ぬか床に野菜をつけることで、これらの栄養素が吸収され凝縮されます。そしてぬか漬けは加熱調理をする必要がないことから、これらの栄養素が壊れることなく効率よく摂取できるのです。

こんな意外なものも、ぬか漬けできちゃう

最初は面倒に感じるぬか床の手入れは、美味しいぬか漬けができるようになってくると、愛おしさがでてくるものです。つけ物とする野菜に決まりはなく、変わり種としてはトマトやオクラ、アスパラガス、アボカドなどもぬか漬けにできます。肉や魚もぬか漬けにすれば甘みを増し、他にもゆで卵やこんにゃく、豆腐などアイデア次第で、意外な美味しさを発見できそうです。ここで一つ、ぬか床の便利な使い道といえば、残ってしまった野菜をぬか漬けし保存できてしまうことなんです。使い道に困った残り野菜のリサイクルでエコロジー、しかもぬか漬けで綺麗になってしまうとは、なんとも一石二鳥ですね。


writer:Akina