肉の食べ過ぎに注意を(写真と本文は関係ありません)

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【主治医が見つかる診療所】(テレビ東京)2017年3月27日放送
「芸能人徹底検査!人間ドックスペシャル」

俳優・宮川一朗太(51)に動脈硬化の危険が忍び寄っている。

太っておらず、タバコとは無縁で飲酒も少々、日々の運動は欠かさない。一見、健康的な宮川の日常生活で、医師が注目したのは食事だった。炭水化物を控える「糖質制限」を続けているが、ここに問題点が隠されていた。

「LH比」は「動脈硬化のリスクが高まる」とされる値に

宮川は身長173.0センチ、体重63.2キロと標準体型だ。ところが番組で検査をしたところ、悪玉(LDL)コレステロールを善玉(HDL)コレステロールで割った「LH比」の数値に異常がみられた。LH比は2.0以下が望ましいが、宮川は2.4だった。これは「動脈硬化のリスクが高まる」とされる値だ。なお2.5を超えると、「心筋梗塞、脳梗塞のリスクが増大する」。

HDLコレステロールの標準範囲は40〜85mg/dl、LDLコレステロールは65-139 mg/dlだ。宮川の場合、HDLは問題ない数値に収まったが、LDLは182 mg/dlと大幅にオーバーした。「善玉」「悪玉」と名付けられているHDLコレステロールとLDLコレステロールだが、いずれも一定量は体に必要だ。だが宮川のようにLDLコレステロールが多すぎて、HDLコレステロールとのバランスが崩れていると問題になる。

番組は宮川の日常生活を取材した。ある日の夜は、母親の手料理だ。2005年に離婚した宮川は現在、2人の娘と共に実家で暮らしている。家にいるときの食事はもっぱら母任せだ。豚のしょうが焼きにポテトサラダ、アボカド豆腐サラダ、カボチャの菜の花が食卓に並ぶ。特徴的なのは、ご飯やめん類を一切取らない「糖質制限」をしている点だ。

日中は、愛犬の散歩を日課にしている。毎日の運動代わりに、長いときは1時間、外を歩く。家の中でも、腕立て伏せの格好からヒジを交互に床につけるトレーニングを20回、加えて腹筋20回を欠かさない。

別の日の夜は、マネジャーと仕事が終わった後に焼き肉店に立ち寄った。宮川は焼肉が大好物。2人で、カルビとロースを各2人前、タン塩とハラミ各1人前平らげた。このときも炭水化物を一切とらなかった。

「酸化LDLコレステロール」こそが真の悪玉

内分泌内科医で「岡部クリニック」院長の岡部正氏は、宮川のLH比のバランスが悪い原因に糖質制限を挙げた。

岡部氏「糖質を制限するということは、ほかのものが必然的に多くなる。動物性の脂肪、肉が多くなっている。動物性脂肪をたくさん食べると肝臓がコレステロールをたくさんつくり、LDLコレステロールが多くなってしまう」

端的に言うと、肉類のとり過ぎ。 実は「週5」ペースで肉食だという宮川。対処法は肉を控えて魚を増やす。要するにLD比のバランスをとることが大切だ。

岡部氏は、岡部クリニックのウェブサイトでLDLコレステロールとHDLコレステロールについて詳しく説明している。LDLコレステロールには、肝臓で合成されたコレステロールを全身に運ぶ役割があるが、多すぎると血管壁にたまって動脈硬化の原因になる。一方のHDLコレステロールは、血管壁中の余分なコレステロールを回収してくれる。LDLコレステロールが多すぎるとHDLコレステロールが余剰分を回収しきれず、たまってしまうというわけだ。

なお番組では言及がなかったが、岡部氏がサイトで本当の悪玉、「動脈硬化を招く極悪人」としたのは、「酸化LDLコレステロール」だ。実はLDLコレステロールが血管壁中に入り込むだけでは大きな問題は生じない。ところが、活性酸素により酸化することで「泡沫細胞」に変化、血管壁内にたまって動脈硬化が進むという。

LDLコレステロール酸化を予防するには、喫煙をやめる、抗酸化食品をとるといった対策がある。