3月31日に中国外交部が行った4月6日からの米中首脳会談に関するブリーフィングと米側の意向に大きな違いがある。中国側は不衝突、相互尊重を唱え、米側は北朝鮮問題に関して中国に圧力強化を要請。双方の思惑は?

トランプ大統領と初の首脳会談

3月31日、中国外交部は習近平国家主席の外訪に関してブリーフィングを行なった。中央テレビ局CCTVが報道したので、それに沿って数多くのウェブサイトが動画や文字で一斉に転載したが、ここでは中国共産党機関紙「人民日報」のネットテレビ局「人民電視(テレビ)」に転載されたものに沿って、ご紹介する。

それによれば、習近平国家主席はフィンランド共和国のニーニスト大統領の招聘を受けて4月4日から6日までフィンランドを訪問し、6日から7日にかけてはトランプ大統領の招聘で訪米し、フロリダ州の海辺の別荘で会談するとのこと。

米中首脳会談に関しては、外交部のアメリカ大陸事務を主管する鄭澤光副部長がおおむね以下のように説明した(中国側発言時は「米中」と言わず「中米」と言う。日本が「日米」と言うのと同じことだ。「中米」はともすると「中南米」などの「中米」と誤読しやすいので避けたいが、中国側発言のときは、発言通り「中米」と書くこととする)。

――これは米新政権誕生以来初めての中米首脳会談である。両国首脳は中米関係と、両国が共通の関心を持つ重要な国際問題に関して意見を交換し、相互理解を深め、両国の協力をさらに推進し、今後一定期間(50年間:筆者注*)の発展の方向性を明示することになろう。

トランプ政権誕生後、中米は常に緊密な連携を保ってきた。両国首脳はこれまで二回電話会談をし、中米のそれぞれの核心問題に関して重要な共通認識を持つに至っている。

ちょうど半月ほど前に(アメリカの)ティラーソン国務長官が訪中し、「アメリカは喜んで、『衝突せず、対抗せず、相互を尊重し、ともにウィン-ウィンの精神で対中関係を発展させたい』と望んでいる」と明確に意思表示したばかりだ。

米中関係に関して中国はかねてより「米中の共同の利益は、相違点(不一致)よりもはるかに大きく、協力こそが唯一の正確な選択だ」と何度も強調してきた。

*3月19日、ティラーソン国務長官は人民大会堂で習近平国家主席と会談した際に、「これからの未来50年間にわたる米中関係発展の方向性を確定するために、米中会談に期待している」という、トランプ大統領の言葉を伝達した。CCTVや人民日報など、数多くのメディアが報じた。「一定期間」とは、この「50年間」を指す。

遠藤 誉(東京福祉大学国際交流センター長)