東日本大震災関連倒産 震災後月次推移

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 2017年3月の「東日本大震災」関連倒産は7件(速報値:3月31日現在)だった。速報値ながら5カ月連続で前年同月を下回った。累計件数は震災から6年を経過して1,792件(3月31日現在)にのぼった。なお、3月の負債総額は12億7,000万円で5カ月連続で前年同月を下回った。
 この結果、2016年度(2016年4月〜2017年3月)の倒産件数は80件(前年度比29.8%減、前年度114件)で前年度より約3割減になった。

2017年3月の倒産事例

 広告代理業の(株)ゼネラル・エージェンシー(TSR企業コード:292548320、法人番号:1012401000865、東京都)は、情報誌の制作も手掛けていた。エネルギー関連企業や金融機関を販路として、ピーク時の売上高は11億4,600万円をあげていた。しかし、東日本大震災が発生した以降は、広告出稿が大幅に減少し、5期連続の赤字になり破産を申請した。
 温泉旅館経営の(資)ホテル玉屋(TSR企業コード:152052003、法人番号:9380003001783、福島県)は、震災による福島第一原発事故から、風評被害の影響により業績が低迷した。
 一時は東京電力からの賠償金により赤字も補填されていたが、賠償金の打ち切りや売上高不振などで先行きの見通しが立たなくなり事業継続を断念して破産を申請した。

 2017年3月の地区別は、関東が4件、東北が3件(福島2件、山形1件)だった。
 「震災関連」倒産の累計1,792件を都道府県別でみると、最多は東京の549件。次いで、宮城151件、北海道84件、千葉と神奈川が各71件、福岡が70件、岩手68件、茨城66件、群馬59件、栃木54件、福島52件、静岡48件、山形47件、埼玉45件、大阪44件と続く。直接被災地の東北6県の倒産件数は372件(構成比20.7%)だった。
 「震災関連」倒産の累計1,792件を産業別でみると、最多は宿泊業・飲食店などを含むサービス業他の478件。次いで、製造業が402件、卸売業が333件、建設業が217件、小売業が166件と続く。
 被害型で分類すると、「間接型」1,632件(構成比91.0%)に対し、「直接型」は160件(同8.9%)だった。

震災関連の集計基準

「震災関連」の経営破綻は、原則として次の3つのどれかに該当するものを集計している。

  1. 震災により施設・設備・機械等に被害を受けて経営破綻した(直接型)
  2. 以前から経営不振だったが、震災による間接影響を契機に経営破綻した(間接型)
  3. 震災の影響による経営破綻が、取引先や弁護士等への取材で確認できた(直接・間接型)
  • 集計では、すでに震災前に再建型の法的手続を申請しながら、震災による影響で再建を断念し破産手続に移行したケースなどは、倒産件数のダブルカウントになるため集計から除外している。
  • 「震災関連」の経営破綻は下記の「倒産の定義」のいずれかに該当するケースを「倒産」として集計。「事業停止」や「弁護士一任」、「破産手続き中」などの企業は、今後の展開次第で事業再開の可能性もあるため、「実質破綻」として区別した。

倒産の定義(対象:負債額1,000万円以上の法人および個人企業)

  • 会社更生法、民事再生法、破産、特別清算を裁判所に申請した企業(法的倒産)
  • 手形決済などで6カ月間に2回の不渡りを出し、銀行取引停止処分を受けた企業(私的倒産)
  • 企業が経営破綻により事業継続を断念したが、法的手続きを採らず弁護士などに事後を一任して私的整理(内整理)を明らかにした企業(私的倒産)