2日、ウルグアイ近くの南大西洋海域で浸水し連絡が途絶えた韓国の貨物船「ステラデイジー号」の事故で、船社の韓国政府への報告の遅れや、韓国政府の不十分な対策が波紋を呼んでいる。資料写真。

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2017年4月2日、ウルグアイ近くの南大西洋海域で浸水し連絡が途絶えた韓国の貨物船「ステラデイジー号」の事故で、船社の韓国政府への報告の遅れや、韓国政府の不十分な対策が波紋を呼んでいる。韓国・釜山日報社などが伝えた。

3月31日の午後11時20分、鉄鉱石26万トンと船員24人を乗せて南大西洋の西南海域を航海していたステラデイジー号は、所有船社・ポラリスシッピングに向け無料通信アプリで「船が傾いている」という内容のメッセージを送ったという。その5分後、船社は非常用位置指示無線標識(EPIRB)も受信したとのこと。EPIRBは航海中のすべての船舶に受信され、翌4月1日午後11時22分に、救命ボートに乗ったフィリピン国籍の船員2人が救助された。

船社側は事故発生から12時間後の1日午前11時になって韓国外交部に報告。外交部はウルグアイとブラジルに飛行機での捜索を要請したが、領空問題などにより承認許可が遅れ、韓国時間の2日午後4時30分になってようやく現地での捜索活動が始まったという。これに対し、行方不明者家族らは「船社の中途半端な取り組みにより『捜索のゴールデンタイム』を逃がした」と怒りをあらわにしている。

船社側は2日午後1時、行方不明者の家族を対象に開いた状況報告会で、EPIRBを受信した3月31日午後11時25分に韓国海洋警察が最初に事故を認知したと発表した。しかし釜山日報社によると、海洋警察は朝鮮半島から離れた南大西洋から送られた遭難信号は基本的に受信できないと答えたという。これに対し海洋警察は、1日午前11時6分にマーシャル諸島と船社から事故の知らせを受け、外国捜索救助機関に協力を要請したと明らかにした。

このような船社と韓国海洋警察による責任転嫁は、約3年前に韓国で起きたセウォル号沈没事故とそっくりだという指摘が出ている。海外にいる韓国人船員らの保護責務がある海洋水産部と外交部、海洋警察は2日の時点で総合対策チームを作ることすらしておらず、行方不明者の家族に状況報告もできていない。なお、2日午後8時にポラリスシッピング釜山非常対策チームを訪問した釜山地方海洋水産庁のチョ・スンファン庁長は、「海洋水産部と協力し、できるだけのことをしたい」と発表している。

海運業界の関係者らは「ステラデイジー号はもともと、鉄鉱石を運搬する船ではなく大型油槽船(VLCC)。油槽船の規制強化を受けて改造したため、船自体に負担がかかった」と主張しているが、船社は「韓国船級の審査をすべてパスしており、問題はなかった」と応えている。

これを受け、ネットユーザーからは「結局、3年前にしろ今にしろ変わったことはないということか…」「今後も変わることはないだろう」「安全不感症の大韓民国。どれだけの船を失えば気付くかな」「なんでも『パリパリ(=早く早く)』の韓国なのに、なんで事故にはこんな調子なんだろう」と一連の対応の遅れを非難するコメントや、「船社の社長を逮捕しろ」「長官や国会議員が変わらない限り無理」と国や会社を非難するコメントが相次いで寄せられている。

その他、「家族はどんなに心配していることだろう」「どうか無事でありますように」と家族や船員を心配するコメント、「これなら朝鮮時代の方がまだマシ」と嘆くコメント、「災難対応システムがなってない。法制導入にむけて国会議員をしっかり働かせないと」と法の制定を求めるコメントもみられた。(翻訳・編集/松村)