コンパクトカーからSUVまで幅広い車種に、走行性能に磨きを掛けたスポーツグレードが設定されています。ひと言でスポーツグレードと言っても機能パーツの追加をはじめ、専用チューニングされたサスペンション、そしてスペシャルなエンジンの搭載などそのメニューは千差万別です。

ここでは数ある人気車のスポーツグレード5車種ピックアップし、その高い走行性能を支えるメニューを紹介しましょう。

■ホンダ・ヴェゼルRS

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2013年12月に登場したコンパクトSUVのホンダ・ヴェセルは、クーペのあでやかさ、ミニバンの使いやすさそしてSUVの力強さなど様々な価値を高次元で融合したモデル。販売開始から新車販売台数で上位にランキングし、SUVで最も人気の高いクルマとなっています。

スポーツグレードのRSは2016年2月に追加されました。エクステリアではRS専用のフロントグリルはじめ、クリスタルブラック塗装を施したボディーロアガーニッシュ、ドアミラーを採用。そして専用の18インチアルミホイールを装着しています。

また、走行安定性に効果のあるパフォーマンスダンパー、可変ステアリングギアレシオを採用。インテリアには専用のスウェード調表皮ウルトラスエードを採用し、スポーティな雰囲気が漂っています。ヴェセルRSは1.5L直4ガソリン車と1.5L直4エンジン+モーターを搭載したハイブリッド車も設定しています。

駆動方式は2WDのみですが、先進安全装備のホンダセンシングが標準装備となるヴェゼルRSの車両本体価格は239万円〜277万円となっています。

■レクサス・NX  Fスポーツ

2014年7月に登場したSUVのエントリーモデル、レクサス・NXも他モデルと同様にレクサススポーツの血統を継承するスポーツグレードのFスポーツを設定しています。

FスポーツはNXの走りに切れ味を加えるため、車両の前後にパフォーマンスダンパーを装着。さらに30段階可変制御を可能にしたNAVI・AI-AVSを装備し、ショックアブソーバーの減衰力を車両状態の変化に応じて最適に制御。専用チューニングを施したサスペンションとの相乗効果により、よりアグレッシブなハンドリングも楽しめます。

エクステリアでは専用のメッシュタイプのスピンドルグリルを採用。インテリアでは優れたホールド性をもたらす専用シート。エンジンやトランスミッションの状態に応じたサウンドを電気的に生成し、専用のスピーカーで奏でるアクティブサウンドコントロールを装備しています。車両本体価格はNX200t Fスポーツが492万円〜518万円、NX300h Fスポーツが556万円〜582万円です。

■スズキ・アルトワークス

2015年12月に軽自動車の中でもトップクラスの走行性能を誇るスズキ・アルトワークスが15年振りに復活しました。現行型アルトワークスはアルトRSターボをベースにクルマを操る楽しさを追求し、さらに走りを磨き上げた軽ホットハッチを目指して開発されました。

搭載するターボエンジンは最大トルクをベース車より2N・m高めた100N・mとして胸のすく加速性能を実現。サスペンションはコーナリング時の挙動変化を抑えて安定性そして手応えのある操舵感を目指して専用チューニングを施し、ショックアブソーバーにはKYB製を採用しています。

専用開発の5速MTは1速から4速をクロスレシオ化し、スポーティな走りとシフトチェンジする楽しさを追求。また、ショートストローク化することで、軽快なシフト操作を可能可能としています。またAGSも専用チューニングを施し、よりダイレクトな加速を実現しました。

フロントシートには高いホールド性を発揮する専用レカロシートを装着したアルトワークスの車両本体価格は150万9840円〜163万9440円です。

■フォルクスワーゲン・ゴルフGTI

Cセグメント5ドアハッチバックのベンチマークと言われているのがフォルクスワーゲン・ゴルフです。このゴルフに用意されているスポーツグレードがGTI。日本には2代目のゴルフ2から導入され、2013年6月より販売開始された現行型ゴルフ7でもラインナップされています。

ゴルフGTIはエクステリアでは赤いラインの入ったフロントグリル、専用LEDフォグランプを装備。インテリアではGTI伝統の赤いチェック柄のシートが特徴です。搭載されるエンジンは最高出力220psを発生する2L直4DOHCターボで、ミッションは6速MTまたは6速DSGが組み合わされ、駆動方式はFFのみとなっています

専用装備として走行するシーンによってハンドリング特性が変わるプログレッシブステアリング。そしてスポーティで正確なハンドリングを実現させる電子制御式ディファレンシャルロックXDSを装備しています。ゴルフGTIの車両本体価格は389万円〜399万円です。

■メルセデス・AMG  A45 4マチック

元々メルセデス・ベンツのチューナーだったAMGは、1999年に吸収され、2014年からはメルセデスAMGというメルセデス・ベンツのスポーツブランドとなりました。メルセデス・ベンツをベースにエンジンをはじめ、ボディワークなどトータスチューニングを施しています。

このメルセデスAMGでエントリーモデルといえるのが、メルセデス・ベンツAクラスをベースとしたメルセデス・AMG A45 4マチックです。熟練したマイスターの手によって組み上げられ2L直4ターボは最高出力381psを発生。7G-DCTと呼ばれる7速デュアルクラッチミッションが組み合わされ、駆動方式は4WDとなります。

美しさだけでなく、エアロダイナミックスを追求したボディにフロントスプレッターとスポイラーリップを組み合わせて更なるダウンフォースを生みだし走行安定性を向上させています。AMG A45 4マチックの車両本体価格は720万円となっています。

(萩原文博)

標準車とは走りが段違い!人気車のスポーツグレード5選【2017年版】(http://clicccar.com/2017/04/03/458635/)